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年末の百貨店の商況

 ジェイアール名古屋タカシマヤは、2022年12月の単月売上高が過去最高を記録したと発表しました。同店に限らず、年末の百貨店はどこも盛況だったように思います。私も年末に、そごう横浜店や西武池袋本店など百貨店4店舗をはしごしたのですが、どの店舗も混雑ぶりはコロナ前を想起させるものでした。

 特に印象に残ったのが、来店客が持っている買い物袋の数の多さ。行動制限がなくなったものの、混雑している場所に行くのを少しためらっていた層が、“クリスマス”“お正月”というトリガーで一気に買い物欲を解放したように感じました。ジェイアール名古屋タカシマヤでは、高額品を扱う特選売り場が特に賑わっていたようです。コロナ前と比べて客足は完全に戻っていないようですが、“単価”と“一人当たりの購入数”がカバーしているようです。

「WWDJAPAN」 ヘッドリポーター
中村 慶二郎
NEWS 01

JR名古屋高島屋が過去最高売上高 12月単月と22年暦年で

 ジェイアール名古屋タカシマヤ(JR名古屋高島屋)は、2022年12月の単月売上高が過去最高を記録したと発表した。百貨店業態のJR名古屋高島屋と、隣接するショッピングセンター業態のタカシマヤゲートタワーモールの合算の12月の単月売上高が194億円になった。コロナ前の19年12月の180億円を上回った。22年暦年(1〜12月)でも19年を0.1%上回る1658億円を達成し、過去最高を更新した。入店客数はコロナ前に比べて未だに2〜3割落ち込んでいるものの、ラグジュアリーブランドや時計・宝飾品といった高額品の動きが活発で売り上げを押し上げた。

 コロナ下の行動制限や休業がなくなり、売り上げ回復が鮮明になった。12月単月では、売上高が21年同月比9.2%増、入店客数が2.2%増。22年暦年では、売上高が21年比20.0%増、入店客数が15.2%増だった。ただ客足が完全に戻っているわけではない。コロナ前の入店客数と比較すると、22年12月が19年12月比17.3%減、22年が19年比26.4%減で終わっている。

 入店客数の回復の遅れをカバーしたのは、高額品を扱う特選売り場(ラグジュアリーブランド)だ。特選売り場の22年暦年の売上高は、19年比で49%増。既存の有力ブランドの販売が好調なことに加え、22年春から段階的な増床が寄与した。また21年7月に隣接する大名古屋ビルヂングに開設した高級時計売り場「タカシマヤウォッチメゾン」の新しい顧客の獲得に成功した。12月もクリスマス商戦やボーナス商戦で高額品が活発に動いた。

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NEWS 02

「シスレー」のロングセラー美容乳液が43年目で初のアップデート マイクロバイオームのバランスと免疫機能に着目

 「シスレー(SISLEY)」は1月5日、1980年から販売を続けるロングセラー美容乳液“エコロジカル コムパウンド”の成分を強化し、現代環境に合わせた新処方の新製品“エコロジカル コムパウンド アドバンスト”(60mL、税込1万9250円/125mL、同3万1350円)を発売した。

 1980年の製品登場以来初となる成分アップデートは、一人一人で異なる皮膚常在菌など肌のマイクロバイオーム(微生物叢)とそのバランス、肌本来の免疫力に着目した。保湿や整肌の独自成分スキンエコロジーコンプレックスのほか新成分も配合し、潤いのある健やかな肌へと導く。

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最新号の読みどころ

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。