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ファッションの「ジルスチュアート」刷新
ファッションの世界の「ジルスチュアート」が刷新です。残念ながら米国の「ジルスチュアート」にかつての勢いはありませんが、日本ではファッションもビューティもそれなりの規模感。改めて“「ジル」”のテイストには商機があるのだな、と思います。
ことコーセーが手掛けるビューティの「ジルスチュアート」は、顧客の望みを叶えるマーケットインの発想を持ちつつ、その望みを突き抜けるプロダクトアウトな感じが面白いと思っています。商材は異なるものの、もう少し世界観がシンクロしたら良いかも。「シャネル」も「ディオール」も「ジバンシィ(ビューティはジバンシイ)」も、最近は両者が近づいています。
「ジルスチュアート」と「ジル バイ ジルスチュアート」を刷新
TSIは「ジルスチュアート(JILL STUART)」と「ジル バイ ジルスチュアート(JILL BY JILL STUART)」をリブランディングする。コロナ後の消費者心理の変化を受けて、ブランドコンセプトやブランドロゴを改める。Z世代に狙いを定めたブランディングに本格的に乗り出す。両ブランド合わせて現在50億円の売上高を、3年後に70億円に拡大する考えだ。
「ジルスチュアート」は主に百貨店、「ジル バイ ジルスチュアート」は主にファッションビルに売り場を構えている。価格帯も異なるため、これまでは別の事業部で運営してきたが、9月の組織改変で統合した。「ジルスチュアート」の日本展開25年周年を機に、足並みをそろえたブランディングを2023年春夏シーズンから推進する。中心価格帯は据え置くものの、感度とクオリティーを高めた格上の商材を増やす。
リブランディングを機に、女性をエンパワーするプロジェクト「W/J (ウィズ ジルスチュアート)」に取り組む。パートナーして俳優・モデルの水原希子を起用する。さらにさまざま分野のパートナー企業と協業することで、アパレルの枠にとらわれない事業を行う。第1弾として花のサブスクサービス「ブルーミー(BLOOMEE)」と組み、その後もフェムテック関連企業との協業を予定する。
また、さまざまな体験を提供する拠点「(仮) W/J with JILL STUART (ダブルジェイ ウィズ ジルスチュアート)」の出店を計画する。顧客やインフルエンサー、クリエイターなどが集う発信型、体験型の店舗を作る。
「ジルスチュアート」はニューヨーク出身のデザイナー、ジル・スチュアートによって1993年にスタート。日本では97年に渋谷に路面店がオープン。2008年には姉妹ブランド「ジル バイジルスチュアート」も始まった。現在、国内で「ジルスチュアート」を13店舗、「ジル バイジルスチュアート」を20店舗運営している。売上高に占めるECの割合や約4割。
ラゾーナ川崎の好調ブランドは? 7月のセールが久々に盛り上がる(2022年7〜10月)
JR川崎駅西口に直結し、JR渋谷駅からでも30分強。東芝工場再開発事業として2006年に野村不動産ビルディング(当時、NREG東芝不動産)と三井不動産が共同出資で開発したのがラゾーナ川崎プラザ(以下、ラゾーナ川崎)だ。22年3月期の売上高786億円、テナント数330。人工芝のルーファ広場を囲んで、ファッションやビューティ、飲食はもちろん、「テスラ(TESLA)」や「アップル(APPLE)」も出店。シネコンやフィットネス、クリニックなどもワンストップで利用できる、日本屈指の商業施設として評される。三井不動産商業マネジメントの荻島正直ラゾーナ川崎プラザオペレーションセンター所長(以下、荻島)に聞いた。
WWD:7〜10月の商況は?
荻島:全月、前年を大きくクリアした。コロナ禍前と比較してもだいぶ戻ってきている。19年9月が消費税の駆け込み需要があったので、9月は19年実績に届かなかったが、10月は逆にその後の反動(買い控え)があったので、19年実績を上回った。11月も19年実績に近いところまで戻ってきている。
7月はセールが中心で「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」などのボリュームゾーンや「フリークスストア(FREAK’S STORE)」など、セールを早くから始めたところが、しっかりと売り上げを取った。初日の1日は、久しぶりにお祭り的に盛り上がり、売り上げも非常に高かった。また、「かながわPay」第2弾の効果が非常に高く、7月に始まった途端どーんと「かながわPay」を使って高額品を買う動きがあった。
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