ということで今日は、昨日の「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」のショーを具体例に、そのお話をしてみましょう。コレクションは、「マックイーン」らしいサヴィル・ローが自然と共生。シャツには猿が、スーツには蝶が、そしてフロックコートには花が溢れたナイーブなものでした。いつもとは違う、強くて、厳格で、ちょっぴり狂気をはらんだだけじゃない「マックイーン」。ママさんデザイナーのサラ・バートンには、こんなアプローチがピッタリです。
[rel][item title="【ルック】「アレキサンダー・マックイーン」2016-17年秋冬ロンドン・メンズ・コレクション" href="https://www.wwdjapan.com/collection/look/alexander-mcqueen/2016-17-fw-london-mens-collection/" img=“http://www.wwdjapan.com/collection/wp-content/uploads/sites/3/2016/01/ALEXANDER-McQUEEN-2016-17-FW-LONDON-MENS-COLLECTION.png" size="small" font="large"][/rel]STEP 1
来場者のスタイルチェック
さて、ファッションショーの取材は、会場周辺からスタートします。まずは来場者のスタイルチェックです。ここでは、「今からショーが始まるブランドの洋服&アクセサリーを、どのくらいの人が着たり、持ったりしているのか?」をチェックします。これは、一番わかりやすい人気のバロメーターだからです。ごくごく単純に言えば、最新コレクションを着たゲストが多いブランドは人気、つまり勢いがあります。最近でいえば、アレッサンドロ・ミケーレ率いる「グッチ(GUCCI)」は、あっという間にファッション業界人を魅了し、ミラノ・コレクションの期間中は新生「グッチ」の洋服やアクセサリーに身を包んだゲストが続々!となるとやはり、「『グッチ』は、勢いを取り戻したんだなぁ」と実感せずにはいられません。
というワケでショーの前には、そんなゲストが多いか、少ないかのチェックが欠かせません。ちなみに昨日の「マックイーン」の場合は……。いました!「マックイーン」バッグの美人ゲストです。人気は健在!といったところでしょうか?STEP 2
ショーの演出チェック
会場に入ったら、その全景もチェックしなければなりません。ファッションショーの演出は、すべてがコレクションとリンクしています。ショー会場の立地や雰囲気、特に明るさ&暗さをチェックするのは、間もなく始まるファッションショーに登場する洋服を理解する上で大事なステップです。「マックイーン」の場合は、いつもより会場が明るい印象です。前回の暗~いトンネルのような場所に古ぼけた椅子を並べた会場とは、かなり違います。僕たち記者は、こんなところからも、今回のコレクションのアプローチの違いを察知しなければいけません。会場中央には、ピアノがありますね。ピアノ1台の生演奏となると、そこからも洋服のムードが推察できます。
STEP 3
インビテーションのチェック
おっと忘れてました。インビテーションもチェックしなくっちゃ!自分の座席はもちろん、デザインを見ておきましょう。インビテーションは、ファッションショーの入り口みたいな存在です。これをじっくり見るだけでも、ブランドの世界に引き込まれます。今回の「マックイーン」は、蝶。ショーが始まると、これがキーモチーフだと気づくワケです。
STEP 4
音楽のチェック
音楽がスタートしたら、すぐにアプリのShazamを起動です。このアプリは、スマホが聞き取った音楽を検索し、教えてくれる優れもの。ここからBGMを特定し、コレクションのムードや、デザイナーのメッセージを推察するワケです。余談ですが、ジョン・ガリアーノが「メゾン マルジェラ」のオートクチュールでカムバックしたとき、彼がBGMに選択したのは、One Day(邦題:また会える日まで)でした。それをShazamで知った時の感動たるや……。涙がちょちょ切れました。そんな風に、音楽を知るのは、ショーをより深く理解するためにも大切なことです。昨日の「マックイーン」は、Natural Jungle Retreat for Deep Meditation and Relaxationから始まりました。ふむふむ、やはり今回は、穏やかなカンジですね。
こんな情報を蓄積しておくと、冒頭で紹介したコレクションが割とすんなり、頭に入ってきます。ちなみに、チェックするのは、まだまだたくさんありますよ~。ショーの演出家やスタイリストはもちろん、ファーストモデルとラストモデル、挨拶に登場したデザイナーのスタイル、ショーの最中のゲストの様子、そして、ショーがライブ配信されている場合は視聴者数……。僕たちが、こんなにいろんなことをチェックしながらショーのレポートを書いていることを知っていただけたら、とっても嬉しいです!