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コンビニで化粧直し
今では客の利用が当たり前になっているコンビニのトイレ。最初に「トイレ開放」を宣言したのはローソンでした。1997年のことです。当時はテレビCMでアナウンスしていたと記憶しています。その後、多くのコンビニが続いたことで、出先で急に襲われるトイレピンチから救われた人は全国に何千万人いるでしょう(私もその一人です)。
このセブンイレブンのパウダースペースも将来は社会インフラになるのかもしれません。移動の合間に手軽に身支度を整えたいという需要が一定規模ある。コンビニはモノを売るだけの場所ではない。生活者にとってコンビニエンス(便利)な場所としてますます進化しそうです。
セブンイレブンが店内に化粧直しスペース 学生街で順次導入、ヘアアイロン有料貸し出しも

セブン‐イレブン・ジャパンは、従来のコンビニエンスストアの枠を超える新サービスとして、パウダースペースの導入を始めた。メディアミックスプロダクツが運営するチームシンデレラとの協働で企画。2025年12月から学生が多い地域の一部店舗に順次導入し、若年層の来店動機の拡大につなげる。コンビニを「買い物の場」から「滞在・体験の場」へと進化させる試みだ。
設置店舗は現時点で、東京の九段南大妻通り店と町田玉川学園5丁目店、京都の深草西浦5丁目店の3店舗。いずれもキャンパスタウン周辺に立地する。
「ラブン(loven)」と名付けたパウダースペース内にはヘアアイロンのレンタルスポット「ReCute(リキュート)」(有料)や、3段階で明るさを調整できる調光付きライトミラーを設けた。スペース利用は無料。なお、「ReCute」のみの設置は前述の3店舗に加え、東京の多摩センター駅西店、神奈川の横浜ランドマークプラザ店、千葉の松戸常盤平駅前店の計6店舗で設置している。
背景には若年層のニーズの変化がある。チームシンデレラのネットワークを通じて「コンビニに欲しいもの」をテーマにアンケートを実施したところ、「パウダールームの設置」「ヘアアイロンの設置」など身だしなみに関する回答が17%を占め、最多となった。移動の合間に手軽に身支度を整えたいという需要が一定規模で存在することが浮き彫りになった。
空間デザインや掲出物の細部にも若年層の視点を反映した。担当者は、若年層の声を調査にとどめず、店舗で実装可能な形に落とし込むことを重視したと説明する。そのうえで、コンビニを単なる購買の場にとどめず、「自分を整え、気持ちを切り替えられる場」としての機能を持たせたいとしている。
コンビニ各社はイートインの拡充やデジタル施策など来店頻度を向上する施策を進めている。セブン‐イレブンは、「今後も共創を通じて、若年層のニーズに寄り添った店舗体験の創出を進めていく」とコメントを寄せた。
三越銀座店の市中免税店が9月に閉店 訪日客の変化で幕引き
日本空港ビルデングは4日、三越銀座店に入る市中免税店「ジャパン デューティー フリー ギンザ」を2026年9月に閉店すると発表した。16年に日本初の空港型免税売店として開店した。27年1月に賃貸借契約が満了を迎えるのに伴い、訪日客を取り巻く環境の変化などを鑑みて撤退を決めた。
同社は閉店の理由について、「当初予定していたファッション・時計・宝飾ブランド展開ができなかったことや、訪日外国人旅行客の消費行動の変容などにより難しい事業運営が続いたことに加え、売り上げが特定の国・地域からの旅客に依存するなど事業構造に偏りがあるため、先行きの見通しづらい事業環境のなか、事業を継続するリスクが高いと判断し」たと述べている。
「ジャパン デューティー フリー ギンザ」の運営会社であるJapan Duty Free Fa So La三越伊勢丹(東京、岩松孝昭社長)は、日本空港ビルデング、NAAリテイリング(成田国際空港の子会社)、三越伊勢丹ホールディングスの3社の出資で14年に設立した。直近の25年3月期の業績は、営業収益30億円、営業利益3億8700万円、純利益3億2900万円だった。出資企業同士で解散・清算を含めた今後の方向性について協議を開始する。
「ジャパン デューティー フリー ギンザ」は16年1月、三越銀座店8階に売り場面積3442平方メートルで開店した。当時は「ティファニー」「ブシュロン」「サンローラン」「ヴァレンティノ」「グッチ」「ボッテガ・ヴェネタ」「バレンシアガ」など高級品が充実していた。その後、コロナ禍の訪日客の激減を受けて21年には1974平方メートルに縮小し、現在は化粧品と香水にほぼ絞った商品構成になっていた。