Fashion. Beauty. Business.

TOPICS

ユニクロVSシーイン

2023年に世界的にヒットしたアイテムの筆頭が、「ユニクロ(UNIQLO)」の“ラウンドミニショルダーバッグ”(1500円)でした。そのバッグの模倣品を販売したとして、ユニクロが「シーイン(SHEIN)」を訴えています。「またか」という声も出るかもしれません。「シーイン」といえば、過去に「H&M」や「ステューシー」といったブランドや、アーティストなどからも訴えられています。

マーケティングハックでトレンドの芽を見つけて中国でファストに生産し、越境ECで米国などに売るというモデルで急成長した「シーイン」ですが、昨年は「フォーエバー21(FOREVER 21)」の権利を持つ米ブランド管理会社オーセンティック・ブランズ・グループとも提携、IPOの噂もあり、もはや新進企業ではなく大企業。今回のユニクロとの件に関して「シーイン」からはコメントは出ていないようですが、ビジネスの透明性といった部分は、ここからよりアップデートされていくのだろうなと思います。

「WWDJAPAN」編集委員
五十君 花実
NEWS 01

「ユニクロ」が「シーイン」を提訴 大ヒットの“ラウンドミニショルダーバッグ”の模倣品を販売か

ユニクロは1月16日、グローバルSPAブランド「シーイン(SHEIN)」が「ユニクロ(UNIQLO)」の人気商品である“ラウンドミニショルダーバッグ”の模倣品を販売したとして、模倣品の販売停止や損害賠償を求めて「シーイン」の運営会社などを提訴した。

「ユニクロ」は、「『シーイン』が販売する模倣商品の形態が当社商品の形態に酷似しており、『シーイン』による模倣商品の販売が、ユニクロブランドおよび当社の商品の品質に対するお客様からの高い信頼を大きく損ねていると判断した」ため提訴したとコメントを発表している。

今回問題となった「ユニクロ」の“ラウンドミニショルダーバッグ”は、TikTokの投稿がイギリスで大きな話題となり、そこから世界中で売れた大ヒットアイテム。ファッションEC検索サイト「リスト(Lyst)」による、「2023年1〜3月に最も検索されたプロダクト」1位にも選ばれた。

「シーイン」は過去にも世界中で著作権侵害や商標権侵害、不正競争防止法違反を理由にトラブルになっている。現時点で「シーイン」からの声明は発表されていない。

トップページに戻る
NEWS 02

「ルブタン」が盗品サンプルを販売した元従業員を提訴 裁判所は「ルブタン」の主張を認める

クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」(以下、ルブタン)は、元従業員が盗んだサンプル品の靴やレザーグッズを販売したとして、損害賠償などを求めて提訴した。ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所は、「ルブタン」側の主張を認め、元従業員が「ルブタン」の商標を使用することを禁止する仮差し止め命令を下した。

訴状によると、元従業員は在職中、フランスから数千ドル相当のサンプル品を盗むまたは、盗品を入手し、ソーシャルメディアを通じて販売したという。「ルブタン」は、これがブランドの商標権を侵害し、不正競争や雇用契約違反に当たると主張した。元従業員からのコメントは得られなかった。

元従業員は、「ルブタン」のフランスの店舗で勤務した後、2022年12月にニューヨークのマディソン・アベニュー店に異動し、アシスタント・ブティック・マネジャーとして勤務した。サンプル品を盗み、販売するなどの不正行為の疑惑は、元従業員がフランスの店舗に在籍していたころに始まり、ニューヨークに異動後も解雇されるまで続いたとされている。

トップページに戻る

最新号の読みどころ

「クワイエット・ラグジュアリー」の静寂を破り、2026年春夏のウィメンズ市場に“カワイイ”が帰ってきました。しかし、大人がいま手に取るべきは、かつての「甘さ」をそのまま繰り返すことではありません。求めているのは、甘さに知性と物語を宿した、進化した“カワイイ”です。「WWDJAPAN」12月15日号は、「“カワイイ”エボリューション!」と題し、来る2026年春夏シーズンのウィメンズリアルトレンドを徹底特集します。