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「ビームス プラス」世界進出への本気を見た

ビームスのメンズ主要レーベル「ビームス プラス」が世界進出に本気です。すでに90近いアカウントと取り引きしており、卸先はイギリスやフランスが多いのだとか。パリでの展示会を先日取材したところ、約500品番という商品群に圧倒されました。しかも8〜9割はオリジナルの生地。従来の、セレクトショップのオリジナルレーベルというイメージとは完全に異なり、記事にある通り“日本ブランドの一つ”としての覚悟を改めて感じます。海外に合わせたデザインにするのではなく、「顧客の気分は、国内も海外も同じ」というパリ展示会での担当者の言葉にも自信が溢れていました。

大塚 千践
NEWS 01

好調「ビームス プラス」 世界に通じる“日本ブランド”へ

ビームスは2023-24年秋冬シーズンの展示会を行った。メンズの主要レーベルの一つ「ビームス プラス」は、色と柄のアイテムを豊富にそろえた。釣りを表現した手書き風のイラストや、ペイズリー柄とパッチワークを掛け合わせた総柄、マルチカラーの切り替えなどを、アノラックパーカやキルトジャケット、カーゴパンツ、ケーブルニットなどに落とし込む。インパクトのある柄も多いが、色数を絞ることで着やすいバランスに仕上げている。

同レーベルは直営販売に加えて、卸売りを強化している。コロナ以降の海外の伸びが大きく、グローバルで約80のアカウントを持つ。6月のパリ・メンズ・ファッション・ウイーク中も現地で展示会を行った。オリジナルファブリックと国内縫製を追求しながら、シャツが1万〜2万5000円、ジャケットが2万5000〜4万円、パンツが1万2000〜2万5000円と国内デザイナーズブランドより値ごろなのも強みだ。広報担当者は、「“セレクトショップのオリジナル”ではなく、“日本ブランドの一つ”として評価されている。今後も積極的に海外に発信していく」と語る。

メンズカジュアルライン「ビームス」は、強みのアメカジに“Y2K”のムードを盛り込んだ。化繊素材のボリューミーなパフジャケットや、裾にドローコードを付けたカーゴパンツなどを軸に、フリースパーカやチノパンツ、カーディガンなどアメカジの定番を合わせた。小物は「ニューエラ」と協業したベースボールキャップや、「ティンバーランド」とコラボしたボートシューズなどを企画した。

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NEWS 02

「イザベル マラン」が南青山に新旗艦店 ジャパン社も設立

「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」は、東京・南青山に新旗艦店「イザベル マラン 青山店」(通称「イエローハウス」)を7月6日にグランドオープンする。

同店は日本人アーティストの曽根裕と協業し、同氏が発表したシリーズ“パワー オブ テン(POWER OF TEN)”と“オブシディアン(OBSIDIAN)”からインスピレーションを得た、黒曜石のようなファサードが特徴だ。店舗面積は200平方メートルで、鮮やかな色の黒曜石や手掘りの木製什器、ベルベルソファなどを配置した。ウィメンズおよびメンズコレクション、セカンドライン「マラン エトワール(MARANT ETOILE)」、シューズ・バッグ・アクセサリーなどをフルラインナップする。

また同ブランドは、日本上陸から約20年間にわたってトゥモローランドが日本事業を担ってきたが、イザベル マラン ジャパンをこのほど設立した。新旗艦店「イエローハウス」を含め、よりダイレクトな運営・プロモーションを行い、日本におけるブランドの認知拡大を目指す。

ジャパン社設立にあたり、本国のアヌック・デュラントー・ロペール(Anouck Duranteau-loeper)CEOは「トゥモローランド、そしてコロネットとのビジネスにおけるパートナーシップによってブランドへの好感度が高まってきている今、日本において初の直営店のオープンはいいタイミングだと感じている。よりダイレクトな運営で日本のお客さまに寄り添い、身近に感じてもらうことができるはずだ」とコメントした。

■「イザベル マラン 青山店」
住所:東京都港区南青山5-9-8
営業時間:11:00〜20:00

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最新号の読みどころ

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。