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下着でも訴求ポイントを明確に
創業以来初の赤字決算となったワコール。主因は減損処理したアメリカの通販子会社ですが、再起の道のりは決して簡単ではありません。
現在店頭に並んでいる「ユニクロ」と「マメ クロゴウチ」のコレクションを見ると、「これでいいな」どころか、「これがいいな」と思う人も多いのではないでしょうか?とはいえ、10日に発売した「ピーチ・ジョン」の“ま〜るく盛れる着やせブラ”は、藤田ニコルのビジュアルも手伝いバズっています。下着でも訴求ポイントが明確じゃないと、なのでしょうね。
ワコールHDが23年3月期で初の赤字 創業来の危機に「ゼロベースで見直し」
ワコールホールディングス(HD)の2023年3月期連結業績(国際会計基準)は、売上高に相当する売上収益が前期比9.6%増の1885億円、営業損益が34億円の赤字(前期は32億円の黒字)、純損益が17億円の赤字(同17億円の黒字)だった。旧大阪事務所の固定資産売却益があった一方で、米ワコールののれんや無形資産による減損や国内ワコールのフレックス定年制度実施に伴う費用などが理由で、会社創設後初の赤字決算となった。
国内ワコールの売上収益は同9.8%増967億円。コロナ収束により個人消費回復の兆しが見えたものの、物価上昇による買い控えにより苦戦したが、原価コントロールや固定資産売却によって営業利益は同約5倍の28億円だった。
海外ワコールは、売上収益が同12.7%増の667億円、営業損益は73億円の赤字(前期は20億円の黒字)。欧州やアジアで主力ブランドが好調に推移したものの、米国では個人消費の減速や生産遅延で実店舗が苦戦し、傘下のインティメイツ・オンラインが不調。中国もゼロコロナ政策の行動制限による来店客数が減少し、ECが不調だった。
ピーチ・ジョン事業の売上収益は同2.3%減の119億円、営業利益は同44.5%減の9億1500万円だった。昨年末で中国子会社の事業活動を終了した。直営店の売上高は前期を上回ったものの、十分なマーケティング効果が得られずECの売上高が前期を割った。
会社創設後初の赤字決算について、4月1日に就任した中核会社ワコールの川西啓介社長は、「危機的な状況だが、会社構造を変えるチャンスだ。モノづくりや材料の選び方、店頭でのオペレーションなどゼロベースで見直したい」と語った。
日本人が再び“靴磨き世界一”に 林田直樹「ブリフトアッシュ 札幌」オーナー
靴磨き専門店「ブリフトアッシュ 札幌」の林田直樹オーナーが、日本時間の13日深夜にロンドンで開催された「ワールド チャンピオンシップ オブ シューシャイニング2023」で優勝した。
決勝戦には林田オーナーのほか、スイスとアイルランドの靴磨き職人が出場した。革靴の片足を20分で磨き、即時審査の結果、林田オーナーが他の選手を退けた。
ブリフトアッシュ 札幌は決勝戦の様子をインスタグラムでライブ配信しており、林田オーナーは「大きな仕事が終わりました。金メダルと共に帰国します」と述べた。
インスタグラムのコメント欄には、「おめでとうございます。感動しました」「所作が圧倒的に素晴らしかった」などの声が寄せられた。
「ワールド チャンピオンシップ オブ シューシャイニング」は2017年にスタート。初代チャンピオンには、長谷川裕也ブリフトアッシュ創業者が輝いている。
「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。