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ついにドーバーがパリ出店

ドーバー ストリート マーケット(DSM)のパリ出店が、いよいよ正式にアナウンスされました。2024年3月に、マレ地区のフラン・ブルジョア通りにあるタウンハウスに開業します。この場所は現在ドーバー ストリート リトル マーケットを運営するほか、パリコレ期間中などはショーやイベントを行うカルチャーセンターとして使用していた施設です。18年に「WWDJAPAN」がパリ出店の情報をつかんでから約6年、新名所への期待は膨らみます。

コロナを経て小売店の明暗がはっきりと分かれる中、DSMは“取り扱われるとブランドに箔が付く店”の存在感を保っています。実際に日本の若手ブランドも、DSMでの販売が決まってから、海外の卸先が急増したという話も聞きました。パリでもきっと、われわれ消費者にとっても、デザイナーたちにとっても魅力的な店になるのでしょう。

大塚 千践
NEWS 01

ドーバー ストリート マーケットがついにパリに出店 2024年3月、マレ地区にオープン予定

ドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET、以下DSM)は2024年3月、パリ店を開く。ロケーションは、マレ地区のフラン・ブルジョア通り35-37番地(35-37 rue des Francs-Bourgeois)にある、17世紀に建てられたタウンハウス。これまではショーやイベントなどを行うカルチャーセンターの3537として利用してきたほか、同社が支援する若手ブランドを集めたドーバー ストリート リトル マーケット(DOVER STREET LITTLE MARKET)を運営してきた場所だ。DSMオープンに向けた改装のため、現在の施設は7月末にクローズを予定。

DSMの20周年に合わせた出店となるパリ店について、エイドリアン・ジョフィ(Adrian Joffe)=コム デ ギャルソン インターナショナル(COMME DES GARCONS INTERNATIONAL)最高経営責任(CEO)兼ドーバー ストリート マーケットCEOは詳細を伏せながらも、彼と川久保玲「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」デザイナーは、「コム デ ギャルソン」傘下のさまざまなラインとラグジュアリーやストリートウエアが混在する“美しいカオス”をコンセプトに生み出されたDSMの再文脈化に取り組むことを示唆。「新たな形のドーバー・ストリートになるだろう」と話した。

DSMが1号店にオープンしたのは、ロンドン・メイフェア地区のドーバー・ストリートにあった平凡なオフィスビルだった。そして、同地区の寂れた一角を一変させた後、ピカデリー・サーカス近くのヘイマーケットにあるより大きな空間に移転。現在は、東京・銀座、ニューヨーク、ロサンゼルス、シンガポールにも大型店を構えるほか、香港の小売企業I.T.との提携により北京店を運営している。また、パリ店の予定地の近隣には、フレグランスやコスメなどのビューティに特化した小型店のドーバー ストリート パフューム マーケット(DOVER STREET PARFUMS MARKET)もある。

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NEWS 02

アシックス2023年1〜3月期の売上高は過去最高 スポーツイベント復活も追い風

アシックスの2023年1〜3月期は、売上高が前年同期比44.6%増の1522億円で過去最高(2014年の変則決算期を除く)だった。スポーツイベントが本格的に再開され、幅広い競技で商品ニーズが高まった。

主力のパフォーマンスランニングが同32.6%増の779億円、テニスやバスケットボールなどのコアパフォーマンススポーツ(CPS)が同122.4%増の227億円、スポーツスタイル(SS)が同90.8%増の154億円だった。同ブランド着用選手のマラソン大会での活躍や、テニスのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)選手らを起用したマーケティング施策も奏功した。また前年同期は生産体制が不安定で、商品不足が目立ったため、伸び率も大きく出た。廣田康人社長は「(ランニング以外でも)それぞれの地域ごとに人気な競技で優位性を見せている。CPSとSSは、これからさらなる存在感を示していくはず」と語る。営業利益は同119.9%増の221億円で、これも過去最高だった。純利益は同86.9%増の163億円だった。

日本市場のインバウンド売上高は15億円で、増収に貢献した。コロナ前の19年1〜3月期は20億円だった。「(コロナ前に近づくほど)強く需要が出ている。中国人の来日が本格化したら、さらに広がるだろう」と廣田社長は期待する。

23年12月期の連結決算予想は、2月の発表を据え置き、売上高が前期比5.2 %増の5100億円、営業利益が同8.8%増の370億円、純利益が同0.6%増の200億円を見込む。「商品投入と重なる第1四半期は数字が大きく出やすい。第2四半期の動向を見ながら、必要があれば修正する」。

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最新号の読みどころ

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。