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推し活としてのバレンタイン

 “推し活”という言葉はすっかり一般化しましたが、近年はバレンタイン商戦も、“推し”のショコラティエとの交流という“推し活”の一環で楽しむ消費者が多いようです。うちの姉がまさにそういうタイプで、デパ地下に早朝から並ぶと聞いたときには“推し”へのエネルギーに恐れ入りました。どんなジャンルであれ、“推し”がある人生はエネルギッシュで楽しそうで実にいい!

 年が明けて、ここから一気にバレンタイン関連の記事が増えていきますが、“推し”文脈でのチョコレート販促に今年は注目してみたいと思っています。本日1本目にご紹介する記事は、写真がカラフルで楽しく、見るだけで美味しいと感じます。

「WWDJAPAN」編集委員
五十君 花実
NEWS 01

【2023年バレンタイン】松屋銀座はチョコ×お酒のイートインを用意 気鋭の日本人パティシエの国産食材を使ったショコラなど80ブランド

 松屋銀座では2月1〜14日の期間、8階のイベントスクエアでバレンタインイベント「GINZA バレンタインワールド」を開催する。イベントでは全81ブランドをそろえ、イートインでの提案や実演販売も行う。また公式ECサイトの松屋オンラインストアでは現在、店頭に先駆けて商品の展開を開始しており、約80ブランドから集めた約290点をそろえている。

 今年は気鋭の日本人パティシエによる、国産食材を使ったショコラを多く集めた。松屋銀座限定でラインアップするのは、「ゲン ササキ ラ・ブティック・ドゥ・ユキノシタ・カマクラ」のピスタチオとキャラメル、柚子とはちみつ、ピーナッツとコーヒーなど日本各地の選りすぐりの食材を使ったボンボンショコラのアソート“mariage au chocolate”(5個入り、2376円)や「ユニ マサハル コウズマ」の鹿児島県産完熟金柑「春姫」を使用した“春姫のボンボンショコラ”(5個入り、3240円)、「ミルズ バイ ミホ サトウ」の北海道産の蝦夷ベリーと練馬区の農園で収穫したあまどりいちごを使った“ベリー ベリー トリュフ”(6個入り、2801円)など。そのほかにも、「浪漫須貯古齢糖」の青森県のカシス、唐辛子、桜の蜂蜜など個性豊かな食材を使った“ボンボンショコラアソート(10個入り、4320円)や「アトリエ キュイエール」の福岡県産の柿や佐賀県産のローズティーなど九州各県と九州の離島の食材で作った“九州ショコラ”(25個入り、9720円)、「セイスト」の新潟県産のもち米を100%使用した柿の種をチョコレートでコーティングした“柿の木”(1890円)などをそろえる。

 イートインスペースでは、チョコと酒やコーヒー、日本茶を掛け合わせた提案を行う。酒を提供するバーをイメージしたスペースでは、東京・銀座に店を構える人気のバー4店舗が入れ替わりで出店する。登場するのは、1918年に神戸で誕生し、銀座に暖簾分けされたスキヤバシ サンボアの“カカオハイボール”と“樽バニラ”のセット(1650円)やカクテルの世界大会で日本人女性として初めて優勝した高橋直美店長によるバー、ガスライト イヴの“ウィステリア”とオリジナルチョコレートのセット(1650円)など。カフェメニューとしては、東京・蔵前で自家焙煎の珈琲と自家製チョコレートの製造・販売を行う蕪木のチョコレートドリンク“ショコラショー”(990円)や、東京・神楽坂で人気の日本茶スイーツ専門店ヴェールが、ビーガンチョコレートを手がけるアエランチョコレートと協業した “日本茶のフォンダンショコラ”(2501円)などを用意する。

 また、サステナブルな取り組みを通して誕生したチョコレートも取り揃える。松屋銀座限定で用意するのは「メディカレート」による、「食べた方が健康になれるチョコレート」を目指して作った“ケトサポート抹茶”(6個入り 2916円)や「オキナワカカオ」による、産地を応援するために畑から直接仕入れたマンゴーを使った“青マンゴーカカオケイク”(3本入り 1944円)など。

 そのほか、海外の人気ブランドもそろえる。今年は「ローラン ジェルボー」による“ギャレ オ ノワゼット”(8個入り、4536円)や松屋銀座、浅草限定の「デメル」“仔ぶたのダンス”(1個入り、2160円)、松屋銀座限定の「トリスタン」の“チョコレート BOX”(6個入り、3240円)、同じく松屋銀座限定の「ナーディル・ギュル」の“チョコレートピスタチオバラクラヴァ”(4個入り、1944円)などを集めた。

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NEWS 02

プレタ依存からアクセサリーも柱に ジャパン社社長が語る「ランバン」改革の進ちょく

 「ランバン(LANVIN)」は昨冬、東京・銀座に新たな旗艦店をオープンした。ブランドを手掛けるのは現在、中国のフォースン ファッション グループ(FOSUN FASHION GROUP)改めランバン グループ。銀座店の運営は、本国出資100%のランバン ジャパンが手掛け、コロネットは卸とPRを担当している。相次ぐデザイナー交代で迷走していた「ランバン」は現在、どのような状況なのか?グレイス・ジャオ(Grace Zhao)社長に話を聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):「ランバン」が銀座にカムバックした。

グレース・ジャオ=ランバン ジャパン社長(以下、ジャオ社長):ゴールドのリーフ飾りなどでパリの店舗から得たインスピレーションを表現しながら、オープン当初は河村康輔さんとのコラボレーションで日本らしさを加えることもできた。ソフトでフェミニン、ラグジュアリーなのに居心地が良い「ランバン」らしい空間に仕上がったと思う。

WWD:そもそも、現在の「ランバン」の店舗網は?

ジャオ社長:パリの他、北京や上海など中国では10店舗程度を営業している。中国本土以外のアジアでは、香港や台湾にも店舗を持っている。

WWD:その中で、日本はどんな位置付け?

ジャオ社長:とても重要。日本人は流行に敏感で、賢く消費し、確固たるスタイルを持っている。アジアでのコロナの影響は今なお小さくないが、それでも東京の街には活気が戻り、もう一度外に出て、楽しみたいというムードが盛り上がってきた。イヴニングドレスも有名な「ランバン」にとって、銀座店のオープンは絶好のタイミングだ。

WWD:とはいえ、日本でイヴニングはなかなか難しい。

ジャオ社長:「ランバン」ウーマンは、“コケット(フランス語で、可愛らしい色っぽさの意味)”。ブランドの本質と、日本人女性の精神性は近いと思う。加えて今の若い世代は、ドレスをオケージョンウエアとは捉えていない。日常生活やビーチでさえ楽しむほどのアティチュードを持っている。「ランバン」のドレスは、ハイヒールにもビーチサンダルにもピッタリ。エレガントな洋服を自分らしく、楽しく、コケットにまとう価値観も訴えたい。

WWD:アルベール・エルバス(Alber Elbaz)の退任以降しばらくはクリエイティブ・ディレクターも定着せず、そもそもオーナーが変わり、混乱していた。現状は?

ジャオ社長:この2年で状況は安定・好転した。私たちは今の「ランバン」の可能性を強く信じ、経済的にもクリエイティブな環境整備においても、パリをサポートしてきた。幸い、この2年でアイコニックな商品がいくつも誕生した。スニーカーの“カーブ”、バッグの“ペンシル”“ペンシル キャット”は代表例だ。以前は、プレタポルテとイヴニングで支持されていたが、今はバッグやシューズのビジネスも大きい。おかげで中国では百貨店での存在感もアップした。望まれるブランドに成長を遂げつつある。加えて、オンラインのビジネスも成長している。中国ではすでに、全体の3割を担っている。

WWD:その成功体験を日本でも実現したい?

ジャオ社長:同じことができるとも、少し違うとも思っている。同じアジアでも、日本人と中国人のライフスタイルは違う。たとえば日本人は、色彩において中国よりもコンサバ。明るい色の商品には慎重になるだろう。ローカルなアプローチが必要だ。贈り物文化の中国では、パリのクリエイティブチームが主導する形でギフトアイテムを提案した。日本にも同じような文化があるが、贈り合うギフトは異なるだろう。日本のパートナーの伊藤忠商事やコロネットと一緒に、どんなローカル戦略がふさわしいのか考えたい。パリや中国のように日本でもエモーショナルにつながるには、日本の価値を知るパートナーの存在が大事。一方、パリのクリエイティブチームの価値を毀損することもしない。デザインの主導権は、あくまでもパリだ。

WWD:「ランバン」は、日本ではライセンスブランドも手掛けている。

ジャオ社長:ランバン グループの前身のフォースン ファッション グループ(FOSUN FASHION GROUP)の頃から、私たちはライセンスビジネスに強い。ブランドの一貫性については気を遣うが、今の消費者は賢い。ジャケットのライニングまでシルクの「ランバン」は、ライセンスブランドとは違う。消費者も、その違いは認識できるだろう。

WWD:銀座を皮切りに、日本でも出店戦略を加速させる?

ジャオ社長:2023年春夏は、伊勢丹新宿本店メンズ館に出店する。ただ、まずは銀座店の成功が大事。さまざまな可能性は模索しているが、具体的な数字は設けていない。

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