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「H&M」の新品と「グッチ」の古着を一緒に

 H&Mがセルピーを買ったと聞いた際、「H&M」の店頭とECで新品と古着が一緒に売られるようになるだろうなと想像していましたが、いきなり公式サイトで他のブランドの古着も一緒に販売とは。ユーザーにとっては「グッチ」や「バーバリー 」「ナイキ」などの古着も一緒に買えるのは便利ですよね。ライバルである「ザラ」まで売っているらしい。当然裾野も広がりそうです。

 露出量と取扱量にもよりますが、古着を買うついでに「H&M」の新品という流れもできそう。そのうち「H&M」は古着も扱う店として定着するのでしょうか。サステナビリティ文脈よりもグローバルSPAブランドの次の一手として気になりました。

「WWDJAPAN」副編集長
小田島 千春
NEWS 01

H&Mがスウェーデンで他ブランドの古着取り扱い開始

 H&Mはこのほど、スウェーデンの公式オンラインストアで古着の取り扱いを始めた。自社ブランドの「H&M」はもちろん、「プラダ(PRADA)」や「グッチ(GUCCI)」「バーバリー(BURBERRY)」から「ナイキ(NIKE)」や「アディダス(ADIDAS)」、「ザラ(ZARA)」(時期によってブランドは変動)まで幅広く扱う。これは、傘下の二次流通のプラットフォーム、セルピー(Sellpy)と連携して実現したもので、セルピーの公式サイトで販売していたものを、H&Mの公式サイトでも購入可能にした。現在このサービスは本国スウェーデンのみで利用可能だが、今後ドイツでも展開予定だ。

 セルピーは14年設立。不要なアパレル用品や雑貨などを売りたい顧客にバッグを送り、それを回収してオンラインで販売し、売り上げの40%を手数料として得ている。H&Mグループは15年からセルピーに投資しており、19年に買収。セルピーは20年にドイツで、21年にはオランダとオーストリアでもサービスを開始した。

 古着を購入すると2021年3月に導入した、顧客のサステナブルな選択・行動に対してポイントを付与するコンシャスポイントが獲得できる。H&Mグループは循環型のビジネスモデル構築を目指しており、これまでにも古着回収サービスに始まり、リペア、リメイク、レンタルなどさまざまな施策を導入している。今回の取り組みもその一環で、循環型ファッションを直接消費者に訴求することを目的に、そして、より利便性の高いショッピング体験を提供したいという思いで取り入れた施策だという。

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NEWS 02

「リーバイス」の広告キャンペーンに菅田将暉 古着ミックスのコーディネートを披露

 「リーバイス(LEVI’S)」は3月15日、俳優・菅田将暉を起用した広告キャンペーンを開始する。テーマは“男子ベーシック”。同ブランドのみならず、全てのジーンズの原点といわれる“501”をはじめ、「リーバイス」の名品番を、菅田らしく古着を中心としたスタイリングで提案する。

 菅田と「リーバイス」の出合いは「高校生のころ」。今では部屋に「“恐ろしいくらいの数”のジーンズがある」という。定番的なアイテムについては、「結局、一番格好いいのもなんでしょうね、ベーシックって」と話す。「リーバイス」は5月1日、菅田へのインタビュー動画を公式サイトで公開する。

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最新号の読みどころ

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。