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ワークマンがとうとう銀座に!
ワークマンの勢いが止まりません。4月末にはとうとう日本を代表する商業地の銀座に出店し、続いて6月には池袋にも出店します。コロナ禍で好不調企業の二極化が進み、商業施設のテナント入れ替えもこれからますます増えそうです。同社の土屋哲雄専務いわく、「(都心の)百貨店からも良い条件で出店の話をいただいている」とのこと。百貨店にワークマンがお目見えする日も近いのかもしれません。
ワークマンは作業着から派生させたアウトドアウエアの好調を背景に、キャンプギアの販売もECで開始しました。小型テントが税込4900円と、まさにワークマン価格。昨今はコダワリのギアが増えて、テントで10万円前後といったものもよく見かけますが、「キャンプは初めて」という層にはなかなか手が出ません。こうしてキャンプ市場もプレイヤーが増え、選択肢が増えていくのは消費者にとって嬉しいこと。ワークマンはまさにその変化の台風の目になっています。
ワークマンが銀座に初出店 都心立地に本腰
ワークマンは東京・銀座にアウトドアウエア業態「#ワークマン女子」を4月28日オープンする。近年、同社は横浜・桜木町や大阪・難波に出店しているが、東京の都心は初めて。6月には池袋にも同業態を出す。空白地帯だった都心に出ることで、新しい顧客との接点を持つとともに、認知度を高める。
銀座5丁目の中央通りの商業施設イグジットメルサの5階に297平方メートルの売り場で出店する。同じ場所では昨年9月末まで免税店のラオックスが営業していた。アウトドアウエアに加えて、本日22日から販売を開始したテントなどのキャンプ用品も並べる。現在の一番店である「#ワークマン女子」コレットマーレ店(横浜・桜木町)を上回る6億〜7億円の売上高を見込む。
ワークマンはロードサイドや商業施設に出店する際、賃料を売上高の3%以内に抑える基準を持つ。一般的なアパレルの店舗だと10%前後、場所によっては20%を超える場合もある。都心出店はだいぶ前から計画していたが、コロナ下でデベロッパー側がテナント集めに苦戦する中、集客力のあるワークマンの店舗は有利な条件で借りられる環境になっている。人気商品によって売り上げが稼げるため、結果として家賃比率は抑えられ、3%に収まらなくても黒字確保のめどが立つようになった。
6月に池袋のサンシャインシティに「#ワークマン女子」を出店し、4月には大阪のなんばシティの既存店を1.6倍に増床してインショップとして新業態「ワークマンシューズ」も併設する。都心だけでなく、東京ではこれまで手薄だった中央線沿線や東急線沿線などへの出店を増やす。土屋哲雄専務は「(都心の)百貨店からも良い条件で出店の話をいただいている」と明かす。
同社はキャンプ用品への参入を機に、オンラインで注文した商品を店舗で受け取るクリック&コレクトを重点的に強化する。「受け取り拠点として都心の店舗を機能させる」(土屋専務)方針だ。現在の940店舗から2030年までに1500店舗体制に増やす。
ワークマン、キャンプ用品の販売開始 テントや寝袋など「初心者5点セットで1万円以下」
ワークマンは22日、キャンプ用品の販売をオンラインストアで開始した。アウトドアウエアと同様に、作業着で培った機能性を応用して低価格で訴求する。小型テント4900円(税込、以下同)、シュラフ(寝袋)1500円、イス1780円など「初心者向け5点セット」を1万円以下で売り出す。初年度売上高の目標は40億円で、5年後には200億円規模を目指す。
「キャンプを始めたい人は多いが、ギアの高い価格が障壁だった。第一歩が踏み出しやすい低価格でお客さまの期待に応えたい」。22日に東京・品川で行った発表会で、同社の土屋哲雄専務が参入の狙いを話した。
春夏商品として販売するのは、テント、シュラフ、イス、テーブル、ランタン、調理器具、手袋など130点。ウエアと素材を共有することでコストダウンを図る。例えば、マウンテンパーカの撥水素材や防虫素材をテントに使ったり、中綿ジャケットの表生地や中綿をシュラフに応用したりする横展開で、調達コストを抑えた。
場所をとるキャンプ用品は既存店での展開が難しいため、オンライン注文によって全国940店舗で受け取れるクイック&コレクトを主軸にする。同社はキャンプ用品に限らず、クイック&コレクトを重要戦略に掲げており、そのための受け取り拠点として2030年までに1500店舗体制を構築する。未進出だった都心にも積極的に出る。4月28日には銀座のイグジットメルサに、6月には池袋のサンシャインシティに「#ワークマン女子」を出す。
5年後の売上高目標とする200億円を達成できれば、キャンプ用品大手のスノーピークの257億円(21年12月期実績)に迫ることになり、市場での存在感は大きくなる。
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