【コラム】メリット・デメリットから思い描くインスタグラムの未来 総フォロワー数350万人越えの人気インスタグラマー達に聞く

2015/08/07

スタジオ アミュレット

 「カルティエ(CARTIER)」は7月7〜10日までの4日間、インスタグラムユーザーを対象にした特別イベント「スタジオ アミュレット(Studio Amulette)」を都内某所のシークレット会場で開催した。ジュエリーコレクション「アミュレット ドゥ カルティエ」で使用される7つの石の世界観をイメージした空間が用意され、インスタグラムで発信力のあるモデルやフォトグラファー、クリエイターなど約130人が来場した。会場内の仕掛けを楽しんだ来場者が場内の光景を撮影して自身のインスタグラムに投稿することで、同イベント体験は総数350万人を越える来場者のフォロワーにシェアされ、計60万いいねが集まった。期間内には900投稿以上の写真がインスタグラムにポストされ、ハッシュタグ「#スタジオアミュレット」「#AmuletteDeCartier」を賑わした。

 「WWD JAPAN.com」では、来場者の中でも特に影響力を持つインスタグラマー37人にインスタグラムに関するアンケートを実施。第2回目は、自在にインスタグラムを使いこなしフォロワーの羨望を集める彼女たちに、インスタグラムのメリットとデメリットを聞いた。

 

メリットはセルフ・ブランディング

親友の武智志穂と「スタジオアミュレット」を楽しんだモデルの阿久津ゆりえ。交友関係が見えるのもインスタグラムの特徴だ。
来場者からも「似合う!」との声が飛び交った「ピンクオパール」の部屋での浦浜アリサ。
「スタジオアミュレット」の空間とインスタグラムのフィルターを使って映画スターさながらのスタイルを発信したPRのmariko。

 

  彼女たちが考えるインスタグラムのメリットが、ブランディングとしての機能だ。「見るだけでその人のスタイルや好みが見えてくる」(高山都/モデル)インスタグラムの効果について美容家の岡本静香は、「載せることを意識するので、日々を美しく丁寧に過ごそうと思う人が増えたと思います」と分析する。ブランディングディレクターの行方久子も、「自分を客観的に見ることができる、自分をブランディングするメディアとしてのメリットはかなりあると思います」と語る。モデルの田中シェンは、「趣味でのイラストや大好きな洋服、アートな写真を載せることで、パッと見たときに自分ばかりにならないようにしている」と工夫を話す。「キャンキャン(CanCam)」モデルの丸林広奈は、「世界中のおしゃれな写真や撮り方を見ることができるので、自分のセンスや感性を磨くことができると思います。ファッションの参考にもなる」と自分磨きの側面も主張する。インスタのおかげで知った洋服屋さんやイベントなどもたくさんあります」(阿久津ゆりえ/モデル)といった声も多い。また、誰でも情報発信できるアプリだからこそモデルの浦浜アリサは、「与えられたものを忠実に表現することが仕事のモデルにとって、唯一と言っていいほど自らの言葉を発信できるアウトプットの場です」とその役割を語る。

 

デメリットは熱中してしまう時間

スタイリストの入江未悠は写真加工を駆使して「スタジオアミュレット」内の7つの部屋の魅力をダイジェスト発信。
来場者の撮影スポットとして特に人気だった白のボールプール。その楽しさをモデルのるうこは動画で紹介。
インスタグラムのフィルターならではの陰影を駆使したムーディーな写真が集まるバンダイナムコスタジオ・プランナーの和泉智子のフィード。

 

 一方のデメリットは、「こだわり過ぎて時間がかかるところ」(出岡美咲/モデル)、「気がつくといつもインスタをチェックしてしまう」(阿久津ゆりえ)、「常に写真を撮ることを考え、何かネタを探してしまう(笑)」(愛可/モデル)」といった時間の浪費や行動パターンの変化をあげる声が多い。

 モデルの麻宮彩希は、「写真更新することがメインなので、人との会話が欠けてしまう」と、日々のコミュニケーションの変化を危惧する。また、リアルタイムのSNSであることから、「この日この時間どこにいたかなど、プライベートが知られてしまう」(酒井景都/モデル)といった注意点や、「時に変な宣伝が入ってくる」(立花恵理/モデル)懸念も気になるようだ。その一方で、「デメリットは特になし」という活用者も半数近くいた。

 機能面では、「フェイスブック社のサービスなので、ツイッターと連携していないところ。サムネイルが表示されないのが残念」(まつゆう*/ media icon)。「リンクを貼った時に飛べるようにして欲しい」(村上萌/ライフスタイルプロデューサー / 「NEXTWEEKEND」代表)。「動画が8秒までしか投稿できないこと」(櫻井恵里奈/「キャンキャン(CanCam)」ライター)。「映像の加工要素がもう少し欲しい」(和泉智子/バンダイナムコスタジオ・プランナー /アートディレクター/デザイナー/イラストレーター/フォトグラファー)。という指摘もあった。美しいビジュアルが重視されるインスタグラムなだけに、豊富な写真加工に比べると、動画画像の加工手段は今後の課題と言えるかもしれない。

 

お問い合わせ先
アミュレット ドゥ カルティエの詳細はこちら
カルティエ カスタマー サービスセンター
℡ 0120-301-757