「ボナベンチュラ」国内初の旗艦店 ブランド体験の拠点に

2020/11/18

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スマートフォンケースやミニ財布などの革製品ブランドとして知られる「ボナベンチュラ(BONAVENTURA)」が、11月17日に日本初の旗艦店を表参道にオープンする。イタリア語で“幸福”を意味するブランド名には、“身近なモノを上質なものに変えたら、いつもよりも幸せを感じられる。その幸せを創造する存在でありたい”という願いが込められている。タイムレスで洗練された美しさと、シンプルでありながら細部にまでこだわった機能的なデザインは男女・世代を問わず高い支持を得ている。素材は150年以上の歴史を持つドイツの老舗タンナー、ペリンガー社のレザーを採用。高品質で環境にも配慮したアイテムを幅広いラインアップと豊富なカラーバリエーションで展開する。2014年の誕生以降、急成長中の注目ブランドの魅力をお届けする。
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ニュートラルでどんなコーディネートとも相性がいいエトープカラーは、豊富なカラーバリエーションの中でもファンからの支持が高い。
上から時計回りに
イタリアの革職人が一点ずつハンドメイドで制作している“ミアトートバッグ”(L31×W12×H20cm)9万8000円

コンパクトな三つ折り財布“スモールウォレット”(エトープ×イエロー)2万9000円

内側にカードポケットを装備した“ダイアリーケース”(エトープ×イエロー/iPhone11 Pro)1万4000円

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上品かつクールな雰囲気を演出するインディゴブルーと鮮やかな発色で温かみを感じるアザレピンクの2色が秋の期間限定カラーとして登場。
手前から時計回りに
“ミニジップウォレット”(インディゴブルー)2万1000円

“ダイアリーケース”(インディゴブルー/iPhone11 Pro)1万3000円、“ショートストラップ”(インディゴブルー×エトープ)1800円

“ミニジップウォレット”(アザレピンク)2万1000円

“ラウンドコインケース”(アザレピンク)3500円

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iPhoneSEから12までとギャラクシーシリーズにも対応する。デザインはダイアリー型とバックカバー型の2タイプを用意。
手前から時計回りに
“ダイアリーケース”(グレージュ×イエロー/アネモネパープル/ブルーシアン/エトープ×オレンジいずれもiPhone11Pro)バイカラー各1万4000円、単色各1万3000円

“バックカバーケース”(アイボリー/コーラルピンクいずれもiPhone11 Pro)各1万1000円

INTERVIEW
「ボナベンチュラ」は、2014年のスタート当初から高級感とタイムレスなデザインが支持され、順調に顧客を獲得。特にインスタグラムで人気に火が付いた2017年から3年連続で売上高200%増の伸長を遂げている。安価なプラスチック素材のスマートフォンケースが主流だった当時、潜在的だった時代のニーズを喚起し、急成長ブランドへと導いたのが植村恭子社長だ。「ボナベンチュラ」の魅力とビジネス好調の理由を尋ねた。

── WWDジャパン(以下、WWD):約6年前に、レザー製のスマートフォンケースに着目したきっかけは?

植村恭子ボナベンチュラ社長(以下、植村):毎日手に取るiPhoneこそ、ファッションの一部としておしゃれに飾りたいという思いがあった。ヨーロッパのレザー展示会で、ペリンガー(PERLINGER)社と出会ったことが、iPhoneケースを作り始めるきっかけとなった。

── WWD:ペリンガー社の魅力は? ラグジュアリーブランドが採用するレザーと同じ品質だと聞く。

植村:触り心地が抜群で、高い耐久性がある。「ボナベンチュラ」の製品は、ペリンガーと共同開発したナノガラスコーティングを施してさらに耐久性を上げたオリジナルレザーを使用している。非常に高価だが、天然皮革なのでキズやトラといわれるシワが多い。余った部分は裏地やストラップに用いてムダが出ないように心掛けている。「ボナベンチュラ」の製造原価は、通常の約2~3倍。お客さまに喜ばれる商品を、可能な限り手が届きやすい価格でお届けしたい。

── WWD:ビジネスの成長も著しい。要因をどう分析する?

植村:1つ目の要因は2017年。有名インフルエンサーの方が、長く愛用している「ボナベンチュラ」の新旧3台のiPhoneケースを「このケースがどれほど好きか、いかに品質が良いか」とインスタグラムで紹介してくれたのがきっかけとなった。フォロワーの方がこぞって同じエトープカラーのケースを購入し、2日間で500人待ちの状況に。これを機に本格的にインスタグラムをスタートし、広告戦略の中心に位置づけた。

2つ目の要因は、商品デザインとラインアップだ。製品化までに約1~2年がかかるが、財布、革小物、バッグと手に届きやすいモノから少しずつカテゴリーを広げている。「リピーター率約3割」という事実も、デザインや品質の良さを理解していただいている証だろう。手帳型の“ダイアリーケース”は、発売から6年間同じデザインで売れ続けているベストセラーとなっている。

── WWD:D2Cブランドへとかじを切る以前は?

植村:スタート当初は、取り扱い店舗を増やすことばかりを考えていた。今でこそ珍しくないが「1万円を超えるiPhoneケースは売れない」と百貨店やセレクトショップのバイヤーから嫌がられ、無理を言って商品を扱ってもらったこともあった。一方で、同時期にメディアでも紹介される機会が増え、実物を手に取ってもらえる場所があったからこそ、徐々にファンが増えていった。私たちはD2Cブランドだが、店舗も重要だと考えている。実店舗は商品を手に取って見る場、オンラインは購入する場とすみ分けて、オムニチャネル化を促進していきたい。

── WWD:今の課題と今後の展望は?

植村:課題は職人が一つずつ商品を作っているので、生産量に限りがあること。特に今年は、新型コロナウイルスの影響で工場がクローズし、商品供給が十分にできない時期があった。職人の採用を積極的に行い、欠品を無くしたいと考えている。また開発期間も職人を増やすことで早めていきたい。表参道店で直接お客さまの声が聞けることを、より良いカスタマーサービスの提供へとつなげていきたい。

1st FLAGSHIP STORE
IN JAPAN

インスタグラムのフォロワー数11万(10月23日時点)を誇る「ボナベンチュラ」は、SNS映えする40色の絶妙なカラーバリエーションも人気の理由の一つだ。売り場面積約130m²の表参道店では、1階にスマートフォンケースを300個埋め込んだ特注ウォールを設置。地下1階では、メンズテイストの製品を並べ、箔押しのパーソナライズサービスも順次行う予定など、ペリンガー社の革の手触りや香りを体感できる、ぜいたくでユニークな空間が誕生する。
HISTORY
2014 スマートフォンケースをメイン商品にブランドスタート
2015 口コミで人気が広がりオンライン中心に販売数量拡大
2017 ・ポップアップストアを全国で開催
・スモールレザーグッズのラインアップ拡充
・インフルエンサーが商品を愛用している投稿が反響を呼び一気にブレイク
2018 ミラノに旗艦店オープン
2019 バッグのラインアップ拡充
2020 表参道に日本初の旗艦店をオープン

INFORMATION
「ボナベンチュラ」表参道店
時間:11:00~20:00
定休日:なし(12/30~1/2は除く)
住所:東京都港区南青山3-18-15
TEL:03-6447-0589
PHOTOS : TETSUYA NIIKURA(SIGNO)[ITEM]
TSUKASA NAKAGAWA[SHOP]
TEXT : ANRI MURAKAMI
お問い合わせ
ボナベンチュラ
050-3204-4803