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ANAの空のぜいたく、次は「コスメデコルテ」

ANAが4月から、国際線のアメニティーキットを順次刷新します。機内で配布されるポーチのブランドは毎回注目を集めますが、実は同梱されるコスメブランドも見逃せません。

過去のアメニティーを振り返ると、2019年には英国発の「グローブ・トロッター」のミニケースを採用。ファーストクラスでは「ザ・ギンザ」(資生堂)、ビジネスクラスでは「雪肌精 MYV(みやび)」(コーセー)が提供されました。20年のビジネスクラスのコスメでは「シロ」が採用されました。

24年には英国発レザーブランド「エッティンガー」のポーチに刷新。ファーストクラスは「センサイ」(花王)、ビジネスクラスは「アヴェダ」(エスティ ローダー カンパニーズ)が採用されました。

今回のリニューアルでファーストクラスに採用されたのは、「コスメデコルテ」(コーセー)の最高峰ライン“AQ”シリーズ2品と大谷売れの“リポソーム美容液”です。いずれも保湿力に定評があり、長時間のフライトで乾燥しがちな機内環境とも相性がよさそうです。

「WWDJAPAN」副編集長
新関 瑠里
NEWS 01

ANAがアメニティーを一新 「コスメデコルテ」のスキンケアに「フランツィ」のポーチ

ANAが国際線のアメニティーキットを一新する。ファーストクラスのスキンケアにはコーセーの「コスメデコルテ(DECORTE)」を、ビジネスクラスのスキンケアにはフレグランスブランドの「クルティ(CULTI)」を、それらを入れるポーチには高級皮革ブランドの「フランツィ(FRANZI)」を選出した。4月から順次導入する予定。

ANAは「アメニティーを旅の楽しみとして捉えてほしい」という考えのもと、これまでカネボウ化粧品の「センサイ(SENSAI)」や自然派化粧品ブランドの「アヴェダ(AVEDA)」を採用し、英国王室御用達のレザーグッズブランド「エッティンガー(ETTINGER)」などとコラボしてきた。商品企画部サービス推進チームの中島敏迪マネージャーは「実用性はもちろん、楽しさにこだわれるのがアメニティー。機内食は食べたら終わり。シートも降りたら終わり。でも、アメニティーは持ち帰ることができる。私たちのサービスにずっと触れ続けてもらえる」と語る。

近年は、機内アメニティーとして初めてコラボするブランドを選んでいる。今回ポーチに採用した「フランツィ」は、160年の歴史を持つイタリアの名門。アイコンバッグ“マルゲリータ”や“カミラ”などの剣先のディテールはそのままに、今回のために独自開発したという環境配慮型素材“Fr-ECLAIM”で仕上げた。

アメニティーは、搭乗者に新たなブランドを知ってもらうタッチポイントでもある。中島マネージャーは「ラグジュアリーブランドに造詣があり、こだわりのあるお客さまが多い。そんな方々にふさわしい気品を備え、かつ日本では広く知られていないブランドを探す中で『フランツィ』と出合った」と振り返る。一方の「フランツィ」も、昨年10月に三喜商事と独占販売契約を結んだばかり。日本でのビジネスを加速させるタイミングでの採用に、「フランツィ」の高砂夏子アンバサダーは「色んな方々に見てもらえる、光栄なコラボ」と期待を寄せる。

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NEWS 02

「号泣OK」「楽オフ」「素まつ毛最高峰」に挑むプチプラマスカラの技術革新

今シーズンマスカラの技術革新には、目を見張るものがある。各社1000円台のプチプラアイテムに、最新の技術を搭載している点も見逃せない。カールやフィット感といった機能性を突き詰めることで、“感情”や“ライフスタイルの自由度”までも拡張する、マスカラの驚くべき進化に迫る。

「デカ目」から「こそ盛り」へ。
まつ毛メイクとマスカラの変遷

時代とともにアイメイクのトレンドは移り変わり、マスカラに求められる仕上がりや機能も変化してきた。

まず、1990年代後半から 2000年代初頭にかけては、“盛り”が主役の時代。“ギャルメイク”や “囲み目メイク”の流行に伴い、マスカラはボリュームと存在感をひたすら追求していた。たとえまつ毛がひじきになろうとも、夕方にパンダ目になろうとも“デカ目”がもてはやされた時代だった。

10年代になると、エフォートレスなファッションの台頭と共に“抜け感メイク”が注目される。頑張り過ぎはよしとされず、まつ毛も肩の力が抜けたナチュラルなスタイルが主役になる。さらに、20年のコロナ禍において流行したのが“カラーマスカラ”だ。マスク着用中も血色感を演出するために、目元に暖色系のマスカラをあしらう女性が増加した。

マスク生活に収束が見えはじめた23年あたりから、クワイエットラグジュアリーの流行とともに“ミュートメイク”が注目される。一見すっぴんのようだけれど、上品なカールで目元の存在感を高めるスタイルだ。この時期、「ケイト(KATE)」が“ラッシュ フォーマー EX”でフィーチャーした“こそ盛り”というワードは、実に言い得て妙だったと思う。

2026年現在“まつ毛メイク”の
先にあるトレンドとは

では 26年現在、旬のまつ毛メイク及びマスカラとは、どのようなものだろう。こそ盛りトレンドは継続しており、デパコス・プチプラ含め“究極の素まつ毛”と表現したくなる、自然な仕上がりのマスカラが目立つ。

さらに、“落ちない”“メイクオフが楽”などの機能面が、劇的に進化したのも今シーズンの特長だ。機能が進化したことで“メイクの枠を越えた価値”に言及している点も新しい。ここでは各社の最新技術とともに紹介する。

号泣しても美しい
圧倒的ラスティング力の“耐久マスカラ”

カネボウ化粧品の「ケイト」から3月21日に誕生するアイメイクライン“号泣の涙神(るいしん)”シリーズ。まずネーミングにインパクトがあり、涙がひとすじ流れる広告ビジュアルも印象的である。

経験のある人も多いと思うが、泣いたあとのメイクは、たいがいひどい有様になる。涙でマスカラは流れ落ち、目元を拭う動作でこすれ、黒い筋になることもあるだろう。そんな場面においても美しさを保ち、泣くという心の底からの“感情の動き”を肯定する、コンセプトも斬新だ。

濡れても、こすれても落ちない耐久力のために、花王が開発したのは世界初の「耐久防壁成分」。3種類の皮膜剤を組み合わせ、糸を引くような粘度のあるテクスチャーを実現し、毛先までまつ毛1本1本を包み込む。なじんだあとは、強固なネットワークを形成し、カールを維持すると同時に、汗や皮脂からまつ毛を守り抜いてくれるのだ。

仕上がりは孔雀のように四方にパッと広がるシルエットを叶え、目元に華やかさを添えてくれる。適度なボリュームとカールが、強固なフィックス力で持続するのも特長だ。そして何より、このマスカラがユニークな点は、実際に“号泣耐久テスト”を行っていることである。

テスト参加者はマスカラを塗布したのち、動物系や家族系などジャンルの異なる数本の動画(平たく言うと“泣ける動画”)を30分視聴。泣いたあとも上記写真の通り、つけたての仕上がりを維持している。“落ちない”という機能を通してあふれる感情を肯定し、メイクの先にある価値を示してくれる希有な製品だと思う。

美カールとお湯オフの両立
長年の課題に挑む独自テクノロジー

「カールを長時間キープすること」と「お湯で簡単にオフできること」は、一見簡単そうで実は両立が難しい、マスカラの技術的課題だった。この難問に回答を導き出したのが、資生堂が開発した“ウオッシャブル ロック テクノロジー”である。

なぜ両立が難しかったかというと、カールを維持するには油性の強固な皮膜が適しているが、落とすためにはクレンジングが必要だ。一方で、お湯でするんと落ちるフィルムタイプは、水溶性の基剤を用いるため、カールの持続力に限界があった。

この相反する課題に対して、ウオッシャブル ロック テクノロジーは、“形状保持プロテクター機能”と“お湯センサー機能”により、両立を可能にしたという。

異なる機能を持つ成分を組み合わせた独自のポリマーは、まつ毛に塗布すると適度な固さを持つ皮膜となり、カールをキープ(=形状保持プロテクター機能)。さらにメイクをオフする際には、お湯に触れると膨潤する成分が皮膜をゆるめ、軽くこするだけで自然にオフできる(=お湯センサー機能)。

実際にウオッシャブル ロック テクノロジーを搭載した「マジョリカ マジョルカ(MAJOLICA MAJORCA)」の“ラッシュエキスパンダー ネオラッシュ”を試してみると、確かにまつ毛1本1本を捌いた上で、すらりと長い上向きのカールが手に入る。バリッと固まることなく、まつ毛がしなやかで軽いのも特長だ。さらに、お湯でするっと落ちる機能にも驚いてしまった。

“キレイ”と“楽ちん”の両立は、忙しい女性にはありがたい限り。生活上の小さなストレスから解放される喜びがある。この技術はマスカラだけでなく、アイメイク全般やUVケア等にも応用可能とのことで、今後の展開に期待したい。

“最高峰の素まつ毛”という
難易度の高い美しさへの挑戦

“塗るつけまつげ”シリーズにおいて、4タイプのマスカラを展開する「デジャヴュ(DEJAVU)」。すでにボリュームから短いまつ毛用まで、さまざまな製品が充実する中で、今回目指したのは、“素まつ毛の延長線上にある、最上級の美しさ”であるという。実際のところ、これはなかなか高度な課題だ。

ナチュラルだけれど、地味にならない。盛らないけど、パッチリ目元を際立たせる――。そのためには、根元は濃く毛先にいくにつれ先細る“究極の美フォルム”が必要になる。そのために開発したのが、独自の「ジェル状フィルム液」だ。

ブラシを根元に置いた時点ではたっぷりとつき、毛先へとすべらせる圧力によって、ジェルがほどけて、なめらかに広がっていく。このジェル状フィルム液を採用した“フォルミングラッシュ グロウブラック”は、塗布するだけで確かに根元は濃く、毛先にいくにつれ先細りするシルエットが叶う。一般的なマスカラに比べ、約70%も先細りするというから驚きだ。

実際に使ってみると、確かに根元はアイラインを引いたようにくっきりした印象になり、先端は細く長い繊細なシルエットになる。まるでもともとの自まつ毛が長かったかのような、“素まつ毛の最高峰”と呼びたい仕上がりである。

今回の3品は、いずれも“仕上がりの美しさ”“化粧持ち”という点で、素直に感動があった。さらに、メイクの枠を越え、「泣いてもいい」「キレイで楽ちん」「最高な状態の素の自分」という、心に響く価値をもたらす存在でもある。何より感動的なのは、このような最先端の技術が、プチプラのマスカラに搭載されていることだろう。これらを踏まえ、今シーズンはプチプラのマスカラを推したい気持ちでいる。「使わないのがもったいない」と、心から思うほどに。

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