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新デザイナーが尊敬するのは、創業者だけにあらず

男性にはぜひ、「バレンシアガ」の新作スニーカー“トリプル S.2 スニーカー”を持っていただきたいと思います。「軽っ!」と驚くでしょう。

新クリエイティブ・ディレクターのピエールパオロ・ピッチョーリは、デビューコレクションではサングラスで、最近発表した2026年プレフォール・コレクションではコレクション全体で、そしてこのアップデートした“トリプル S”でも、前任を務めたデムナへの敬意を表しています。創業デザイナーに敬意を表するのは当たり前ですが、直近のデザイナーというのは珍しいかもしれません。

でも、どうやらラグジュアリーブランドはそんなムードになっています。かく言うデムナも、「グッチ」ではトム・フォードへのリスペクトが顕著です。新世代のデザイナーは、創業者のみならず、歴史を作ってきた全ての人に等しい敬意を払っています。

「WWDJAPAN」編集長
村上 要
NEWS 01

「バレンシアガ」の名作“トリプル S”が“S.2”へ進化 ダッドスニーカーブームの火付け役をピエールパオロが再構築

「バレンシアガ(BALENCIAGA)」は、ダッドスニーカーブームをけん引した名作“トリプル S(TRIPLE S)”をアップデートした新作スニーカー“トリプル S.2 スニーカー(TRIPLE S.2 SNEAKER)”(予定価格15万1800円)を発売する。公式ECではプレオーダーの受付をすでに開始しており、日本では2月4日から一部店舗で先行販売する。グローバル発売は3月。メンズ・ウィメンズサイズで展開する。2017年の初代発売から約9年の時を経て、ピエールパオロ・ピッチョーリ=現クリエイティブ・ディレクターの元で現代的に進化を遂げた。

デムナ(Demna)が手掛けた初代“トリプル S”は2017-18年秋冬メンズコレクションで登場。ランニング、バスケットボール、トラックシューズという3つの異なるスポーツソールを順に重ね合わせたユニークなデザインとボリューミーなフォルムで、当時のダッドスニーカーブームをけん引した。当時の価格は8万5800円。

新たに登場する“トリプル S.2 スニーカー”は、時代に合わせ、オリジナルよりも細長く流線的なシルエットへとアップデートした。1足あたり68ものパーツで構成され、メッシュ素材の面積を増やすことで軽量化と通気性を高め、快適な履き心地を追求。3層のソールを彫刻的に統合し、ディストレス加工を全体に施すことで、荒々しさと洗練を同居させた。

ディテールにおいても新たなデザインコードを採用。トゥにはブランドロゴと共に“3B”スポーツエンブレムを配し、ヒールには初代から続くシグネチャーであるサイズ表記をプリントした。カラーはブラック、グレースケール、エッグシェルのほか、ブルーやイエローを配したマルチカラーなどで展開する。

発売を記念し、世界各地の一部店舗では、オリジナルモデルやアーカイブ、ソールの進化過程を展示するインスタレーションも実施する予定だ。

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NEWS 02

ピーター・ミュリエが「アライア」を去る 3月のラストコレクション発表後は「ヴェルサーチェ」へ

アライア(ALAIA)」がピーター・ミュリエ(Pieter Mulier)=クリエイティブ・ディレクターの退任を発表した。ミュリエは3月、パリで2026-27年秋冬コレクションを発表した後、「ヴェルサーチェ(VERSACE)」に参画すると予想されている。「ヴェルサーチェ」は、ダリオ・ヴィターレ(Dario Vitale)前チーフ・クリエイティブ・オフィサーがわずか1シーズンでブランドを去っていた。「ヴェルサーチェ」を傘下に持つプラダ グループ(PRADA GROUP以下、プラダ)は、来週にもミュリエが今後「ヴェルサーチェ」を率いることを発表する見込みだ。

「アライア」を擁するコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)は当初ミュリエの退任に難色を示していたとみられるが、「アライア」のミリアム・セラーノ(Myriam Serrano)最高経営責任者(CEO)は、「ピーターのビジョンと献身に心から感謝する。メゾンの継続的な進化において重要なチャプターを刻んでくれた彼と優秀なチームは、『アライア』の創造的な刷新をリードし、伝統を尊重しながらメゾンの意義や自信、そして世界的な認知度を高めてくれた」と謝辞を送った。一方で今後の体制については、「クリエイティブ組織が確定するまでの間、スタジオはこれまで通りの業務を継続する」以上の言及を避けている。

ミュリエは創業者アズディン・アライア(Azzedine Alaia)が亡くなった3年後の2020年にメゾンに加わり、アライアの力強くフェミニンで彫刻的なスタイルに実験的でモダンな側面をプラスした。彼の在任5年の間で、「アライア」は小売の店舗網をほぼ4倍に拡大し、現在の路面店は20。中でもバレリーナフラットシューズ、「ル テケル」や「ル・クリック」といったバッグでアクセサリーの売上高を大きく伸ばしている。リシュモンは昨年、「アライア」を傘下のファッション・レザーグッズ部門の中で「注目すべき成長ドライバー」と評した。「アライア」の規模は、この5年で2倍以上に拡大したようだ。

ミュリエは「ディオール」時代に頭角を現してラフ・シモンズ(Raf Simons)の右腕に。ラフが「カルバン・クライン コレクション(CALVIN KLEIN COLLECTION)」のチーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任すると、ミュリエはクリエイティブ・ディレクターに任命され、ラフのビジョンの実現を担った。

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最新号の読みどころ

3月30日発売の「WWDJAPAN」は、2026-27年秋冬東京コレクションの特集です。他にも「バーバリー」のジョシュア・シュルマンCEOや、そごう・西武の田口広人・社長へのインタビューを掲載。エスティ ローダーとプーチが合併協議など話題を豊富に収めています。