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新しいものと長年の蓄積をミックス

 パーソナライズヘアケアの「メデュラ」などを手掛けるSpartyの社外取締役に、大田浩充・日本ロレアル副社長兼人事本部長が就任しました。Spartyはすでに、仏・ロレアルグループのコーポレート・ベンチャーキャピタルファンドBOLDを引き受け先とした、第三者割当増資による資金調達を実施しており、関係性がますます深まったと言えます。

 D2Cの雄ですが、Spartyはまだまだ若い会社。スタッフも若手中心です。そこに経験豊かなベテランが参画するメリットは大きいでしょう。丸井へのリアル店舗出店を含め、新しいものと長年の蓄積をうまくミックスする会社だなぁ、と改めて思っています。

「WWDJAPAN」編集長
村上 要
NEWS 01

スパーティー社外取締役に日本ロレアル人事部長が就任 パーソナライズヘアケア「メデュラ」などを展開

 スパーティー(SPARTY)は、大田浩充・日本ロレアル 副社長兼人事本部長を社外取締役として選任し、9月30日付で就任したことを発表した。

 同社は、今年5月に仏・ロレアルグループ(L’OREAL GROUP)のコーポレート・ベンチャーキャピタルファンドBOLD(Business Opportunities for L’oreal Development)を引き受け先として、第三者割当増資による資金調達を実施。

 大量生産・大量消費で誰もが「同じもの」を選ぶ“マスの時代”、その後インターネットが普及し誰もが「評判」で選ぶ“ブランドの時代”、そしてこれからは自分に合ったものを簡単に「自分で作る」、“パーソナライズの時代”という流れが国際的にも高まりつつある。この流れの中で、スパーティーは「自分にマッチするものを探すのは難しい」という普遍的課題に対して、答えを提示するのではなく悩みを分かち合いながらデイリーケアをサポートし、リアルとデジタルを融合させたサービスとして提供することで、既存産業の変革を目指し、ロレアルグループとの取り組みを進めている。

 今回の大田・副社長兼人事本部長の社外取締役就任によって、両社の連携を強化するとともに、より優れた顧客体験の構築を行う。

 スパーティーは17年7月に創業。“一人ひとりの個性を価値化したい”という思いのもと、「色気のある時代を創ろう」をミッションに、パーソナライズを基軸としたD2Cブランドを展開する。パーソナライズヘアケア「メデュラ(MEDULLA)」、パーソナライズスキンケア「ホタル パーソナライズド(HOTARU PERSONALIZED)」、パーソナライズボディメイク「ウェイトレス(WAITLESS」の3ブランドを主軸に展開し、累計会員数は50万人を超える(22年2月時点)。

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NEWS 02

「ジーユー」銀座の新店は予約制で1時間の接客サービス実施 カラー、骨格診断から着こなし提案

 「ジーユー(GU)」は10月21日、東京・銀座に、同地区で2店舗目となる旗艦店をオープンする。接客強化を掲げており、販売員約150人のうち、60人をジーユー独自の認定試験に合格した販売員“おしゃリスタ”で構成。ウェブ予約制でパーソナルカラー診断や骨格診断を盛り込んだスタイリング提案も実施する。客自身が商品を探すセミセルフ方式がメインであるのは他店と変わらないが、“おしゃリスタ”による接客でECでは味わえない「満足度の高い買い物体験」(柚木治社長)を提供する。

 店があるのは、「ユニクロ トウキョウ(UNIQLO TOKYO)」が1〜4階に入るマロニエゲート銀座2の5階。売り場面積は約1420平方メートルで、ウィメンズ、メンズ、キッズ、ベビーを扱う。4フロア構成の「ユニクロ」に比べるとかなり商品がみっちりと置かれている印象だが、さらにその中に「通常、大型店で使用するマネキンの2倍の数のマネキンを設置」。スタイリングの幅を見せることがその狙いだ。

 店内の目立つ柱4本の周りは“おしゃリスタ”によるスタイリング提案を打ち出すスペースとなっており、その名も“おしゃ柱”。柱の近くに“おしゃリスタ”が待機するようにして接客につなげる。また、“おしゃリスタ”の顔写真や得意なスタイリングを記したボードも柱に掲示し、QRコードから予約制の接客サービスに申し込めるようになっている。予約制の接客は1人1時間をめどに行い、オープン前日の時点で既に30人ほどから予約が入っているという。

 オープン日から11月6日までは、店内にパーソナルカラー診断や骨格診断用のチャート表も掲出し、接客予約をしていない客もセルフチェックの形で気軽に診断ができるようにしている。

 シューフィッターを店頭に配置しているのも同店の特徴だ。オフィス街である有楽町に近い同店はきれいめパンプスなどを求める客が多いと見て、シューズ類は超大型店並みのフルラインアップを陳列。足のサイズを3D計測できる診断機も設置し、シューフィッターのガイダンスを聞きながら、または客自身で診断が進められるようになっている。

 ジーユーは出店再強化の中で、今秋冬は国内25店の出店を予定している(移転リニューアル含む)。その中でも、10月28日にオープンする大阪・天王寺ミオ5階の店舗、ルミネ横浜6階の店舗とこの銀座店は、EC時代に実店舗ならではの体験価値を打ち出す戦略的な店舗となっている。

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最新号の読みどころ

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。