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ラグジュアリーなスノーギアはいかが?

 ラグジュアリーブランドがストリートテイストを包摂していく“ラグジュアリーストリート”の流れが明確になったのは、はや5年以上前のこと。今やどんなコラボにも驚かなくなりましたが、「そういえばまだこのジャンルがあった!」と思ったのが1本目の記事。スノーボードなど冬のアクションスポーツ×ラグジュアリーブランドです。

 今年は五輪イヤーだからなのか、「ディオール」などもスノースポーツのカプセルコレクションを特に強化している印象がありましたが、まさか五輪に「プラダ」ボードで登場する選手が出るなんてと驚いています(しかも銀メダル獲得!)。五輪の開催地、中国ではこれからスノースポーツ市場がさらに盛り上がりそうとあって、ほかのラグジュアリーブランドもスノーウエアやスノーギアの提案をいっそう強化しそうです。

「WWDJAPAN」編集委員
五十君 花実
NEWS 01

スノボ銀メダリストの「プラダ」のボードが話題 ショーン・ホワイトは「ルイ・ヴィトン」の特注ケース

 北京冬季オリンピック・パラリンピックで、スノーボード女子スロープスタイルで銀メダルに輝いた米国のジュリア・マリノ(Julia Marino)選手が使用した「プラダ(PRADA)」のスノーボードが注目を集めている。

 このスノーボードは、赤いラインが特徴的な「プラダ」のスポーツライン“リネア・ロッサ(LINEA ROSSA)”の2021-22年秋冬コレクションのもの。同ブランドのオンラインストアで販売されており、価格は3600ドル(約41万円)。一般に、アスリートはスポーツブランドによるギアを使用することが多いが、マリノ選手は同コレクションのキャンペーンモデルに起用されていることから、今回の選択になったと思われる。

 また、スノーボード男子ハーフパイプで通算3個の五輪金メダルを獲得しているショーン・ホワイト(Shaun White)選手は、自身のスノーボードブランド「ホワイトスペース(WHITESPACE)」と「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」が、カスタムオーダーのラゲージセットを製作したことを自身やブランドのインスタグラムで発表した。これは故ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)「ルイ・ヴィトン」メンズ・アーティスティック・ディレクターとホワイト選手が友人だったことから実現したもので、ブランド設立にあたってもヴァージルの助言を受けたという。「ホワイトスペース」によれば、「ルイ・ヴィトン」は今回初めてスノーボードケースやギター用のハードケースを手掛けたとのこと。なお、ホワイト選手は5日、北京五輪を最後に現役を引退すると表明した。

 北京五輪ではさまざまなブランドが各国代表団の公式ウエアやユニホームをデザインしており、米国は「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」、カナダは「ルルレモン(LULULEMON)」、ドイツは「アディダス(ADIDAS)」、英国は「ベン シャーマン(BEN SHERMAN)」、スウェーデンは「ユニクロ(UNIQLO)」、日本は「デサント」が担当している。

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NEWS 02

「ルイ・ヴィトン」「ティファニー」もラブコール 中国が熱狂する18歳の金メダリスト、アイリーン・グー

 北京冬季五輪で、開幕前から地元中国で熱狂的な支持を集めていたのが、フリースタイルスキー中国代表のアイリーン・グー(Eileen Gu、中国名は谷愛凌)選手だ。北京大会では3種目に出場するうち、8日にはビッグエアで下馬評通り1つ目の金メダルを獲得。残るスロープスタイル、ハーフパイプでもメダル獲得の期待がかかる。このグー選手、スーパーモデル並みのルックスでファッション業界から熱烈なラブコールが絶えず、既に「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」を始めさまざまなラグジュアリーブランドの広告に登場している。北京大会を機に、さらに存在感が強まりそうなグー選手って一体どんな人?

 彼女のスポンサー企業には、ランジェリーの「ヴィクトリアズ・シークレット(VICTORIA’S SECRET)」、中国の2強スポーツメーカーのうちの一つ「アンタ(ANTA)」、アップル傘下のヘッドホン「ビーツ・バイ・ドクタードレ(BEATS BY DR.DRE)」などビッグネームがずらりと並ぶ。その中の一つ、エナジードリンク「レッドブル(RED BULL)」の公式サイトによれば、グー選手は2003年生まれの18歳。米国人の父親と中国人の母親を持ち、米サンフランシスコ生まれ。スキーを始めたのは3歳だ。15歳だった19年にスロープスタイルでワールドカップ初優勝し、アクションスポーツの世界最高峰の賞金大会「Xゲームズ」には21年に初参戦。スロープスタイルとハーフパイプでそれぞれ金メダル、ビッグエアで銅メダルを獲得した。同年の世界選手権でもスロープスタイルとハーフパイプで金メダル、ビッグエアで銅メダルを獲得している。

 米国生まれの米国育ちで、幼いころから米国代表として活躍してきた。しかし19年に、母親の母国である中国籍に変更して北京冬季五輪に出場すると発表。それが中国では熱狂を呼ぶこととなり、同時に米国などのメディアでは批判的に報じられているケースも少なくない。また、競技だけでなく学業も非常に優秀で、高校を飛び級で卒業し、スタンフォード大学に合格しているのだという(競技に集中するため、入学は22年9月に延期)。

 そんな、「天は二物も三物も与えた」を地で行くスーパーガールを、中国市場の存在感がますます大きくなっているラグジュアリーブランドが放っておくはずがない。グー選手は「ルイ・ヴィトン」のほか、「ティファニー(TIFFANY&CO.)」や「ブルネロ クチネリ(BRUNELLO CUCINELLI)」などの広告や動画に登場し、中国版「ヴォーグ(VOGUE)」や「エル(ELLE)」の紙面も飾っている。本人のインスタグラム投稿によれば、21年9月にはファッションの祭典メットガラにも参加済みだ。金メダルを手にし、名実ともに“スノープリンセス”(彼女の中国でのニックネーム)となったグー選手は、今後活躍の場をますます広げそうだ。

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最新号の読みどころ

記録的な熱波に見舞われた今季のメンズ・ファッション・ウイークは、価値観をアップデートする2つの意味での「解放」がキーワードになりました。1つは、堅苦しいイメージも強い伝統的なテーラードスタイルからの解放。もう1つは、「男はこうあるべき」という固定観念からの解放です。「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」や「シモーン ロシャ(SIMONE ROCHA)」に象徴される、繊細さや脆さを併せ持つしなやかなマスキュリニティー(男性性)の表現を起点に、メンズファッションの現在地を総括します。