求められていることに120%で応える。
それが、10代の頃から揺るがない私のモデルとしてのポリシーです。
そのために、撮影に合わせて精神と肉体をベストに整え
当日は表現したい女性像を、私を含めてスタッフ全員で作り上げます。
現場のフィーリングを大切にしたいから、感覚を研ぎ澄ませて挑んでいます。
撮影が始まったらとにかく無我夢中で作り上げていく感じ。
この情熱が、モデルとして女性として、ずっと輝き続けられる秘訣だと思うんです。
自信を持っている女性はステキだけど、誰しも最初から自信があるわけではない。
だからこそ情熱を持ち、努力することが大切なんだと
40代になってますますそう感じます。
小さな努力の積み重ねが、自信につながるんじゃないかな。
あと、私自身が思っているのは、日々成長したいという気持ち。
ステキな女性像は年代ごとに違うと思うので、自分の表現の幅を広げたい。
今いる場所に満足したくないし、新しい自分を発見したいから。
モデルの時のメイクアップのこだわりは、ピュアな雰囲気と大人っぽさとのバランス。
透明感と立体感があるような、そんなメイクが好きです。
女性はメイクでいろんな"顔"になれる。
ベースメイクで雰囲気やイメージが変わるので、下地やファンデーションにこだわり
その時の肌のコンディションや、目指すメイク、気候など
いろいろな条件に合わせて肌の質感を整え、なりたい顔を作っていきます。
あと、ハイライトやシェーディングをナチュラルにいれて、メリハリを作ることも大切。
アジア人はあまり骨格の凹凸がないので、きれいに顔の立体感を出すようにして……。
とはいえ、艶を出しすぎるのはやりすぎだと思うし
粉っぽすぎると老け込んで見えてしまうので
あくまでもナチュラルな、ほどよいバランスを大切にしています。
ライフワークのひとつになっているヨガは、トレーニング本の制作がきっかけ。
体を動かしたあとの爽快感や心の充実感が気持ちよくてハマりました。
若い時と比べ、年齢を重ねるにつれて体の調子も変わってきて……。
でもヨガを始めたら、20代の時のフレッシュさや、はつらつとした感じなど
元気な自分を維持できるようになりました。
深く呼吸をすると、自分の中の"気"が整います。
そうすると、なんだか周りの"気"の流れも整うのか、いろんなことが
良くなっていくんです。
考えごとをしていると周りの些細なことに気が付けないけれど
ヨガをして頭がすっきりしていると、小さなことにも目がいくようになり
いろんな発見やひらめきにつながって、毎日が楽しくなっていって……。
ネガティブな時は、自分自身が滞るというか
止まってしまうような感覚になることもあるけれど
体を動かして呼吸していると、いいマインドでいられる気がします。
いつもポジティブでいられるのは、ヨガのおかげかな。
自宅でヨガを行う時はすっぴんですが
ヨガ講師の仕事をする時などは軽くメイクをしています。
この年齢になると、素肌感を出すには本当のすっぴんよりも
メイクアイテムで少し手を加えることでよりナチュラルな印象になるんです。
いつもは素肌感のある下地を塗って整えてから
ファンデーションやコンシーラーで肌の気になるところを少し隠します。
あとはアイラインを少し添えて、マスカラをつけて……。
眉毛はナチュラルに整える程度にしています。
これだけですが、確実に印象は変わります。
隠したいところだけ隠して、自分の良さを引き出す。
抜け感のあるヌーディな顔が、ヨガをしている時の理想のメイクかな。
ちょっとした気遣いというか、大人のたしなみとして取り入れています。
「肌感は生かしつつ、クマやシミなど
ウイークポイントはうまくカバーしてくれる
ところがうれしいです。
フィット感があるのにつけ心地が軽くて
塗りすぎている感じにならないのでナチュラルな
素肌感を簡単に作れますね」(SHIHO)
モデル衣装…プルオーバー11万9000円(フランチェスコ スコニャミリオ /フランチェスコ スコニャミリオ オフィス 050-3538-7988)、スカート11万1000円(バイ マレーネ ビルガー/バイ マレーネ ビルガー GINZA SIX 03-6228-5959)、ピアス1万5000円(ジャスティーヌ クランケ/ヴィア バス ストップ ミュージアム 03-5459-1567)
ヨガ衣装…ブラトップ6100円、パンツ1万1500円(共にアムニー/アムニージャパン 03-6356-5179)
PHOTOGRAPHER Takehiro Igarashi(SIGNO)
MAKE-UP Aiko Ono(angle)
HAIR Koichi Nishimura(angle)
STYLING Naoko Toida
TEXT Izumi Obata