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パリ五輪、LVMHの存在感で“ラグジュアリー・オリンピック”に? アントワン・アルノーが語る、仏トップ企業としての使命

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LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、プレミアムパートナーとしてパリオリンピック・パラリンピックに携わっているが、大会の開幕前から大きな存在感を発揮している。傘下ブランドである「ショーメ(CHAUMET)」は、ジュエリーメゾンとして初めてオリンピックのメダルをデザイン。「ベルルッティ(BERLUTI)」はフランス代表選手団の公式服を、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」はメダルを乗せるトレーと、メダルの授与に関わるボランティアが着用するユニホームのデザインを手掛けた。LVMHはワイン&スピリッツ部門も擁しているため、会場でのドリンクや関連イベントでのシャンパンなどを提供する可能性もあるだろう。なお、情報筋によれば、同社によるスポンサー費用は1億5000万ユーロ(約256億円)程度だという。

こうした同社の深い関与ぶりから、今大会は一部で“ラグジュアリー・オリンピック”とも呼ばれているが、LVMHを率いるベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼最高経営責任者(CEO)の長男で、2011年から23年末までベルルッティのCEOを務めていたアントワン・アルノー(Antoine Arnault)LVMH ヘッド・オブ・コミュニケーション&イメージ(兼ベルルッティ非業務執行会長)は、LVMHやオリンピックに対する世間の声がネガティブになることはないと楽観視しているという。時価総額ベースでフランス最大の企業として、LVMHにはパリ五輪を成功に導く責任があると意気込む同氏に、大会に関するビジョンや伝えたいメッセージ、このプロジェクトを通じて学んだことなどについて聞いた。

WWD:開会式前夜には、どのような気分になると思う?

アントワン・アルノーLVMH ヘッド・オブ・コミュニケーション&イメージ(以下、アルノー):いよいよ始まるという興奮と、早く見たいと熱望する気持ちのほかに、ミステリーを前にしたような気分になると思う。世界中の観客と同様に、初めて開会式の全貌を目にすることになるからね。

WWD:最近は、ラグジュアリーブランドがスポーツ分野に進出している。LVMHがこの分野で存在感を示す意義について。

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