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トレンドに敏感なZ世代が、ヘアカラー、ヘアサロン、そして美容師に求めることは?

 トレンドに敏感なZ世代は、今、ヘアカラーに何を求め、ヘアサロンや美容師に何を期待しているのか。それを探るべく、都内ファッションサークルに所属する大学生5人に集まってもらい、雲林院優「ガーデン オモテサンドウ(GARDEN omotesando)」トップスタイリストと座談会を行った。そこで見えてきたのは、プロも舌を巻くほど高い感度とケアへの意識の高さ、そしてその両立を望む姿だった。うち2人には、実際に雲林院トップスタイリストによる、資生堂プロフェッショナルのヘアカラー剤「アルティスト(ULTIST)」を使用したカラーリングを体験してもらい、その感想を聞いた。

サロン選びは、
インスタの作品や
ハッシュタグを見ながら

WWDJAPAN(以下、WWD):ヘアサロンはどういう基準で選んでいる?

田口怜さん(以下、田口):インスタグラムやホットペッパー、ミニモなどいろいろ探します。美容師さんが載せている作品が、自分のやりたい髪色に近い色だと「この人ならこの色が出せる」と思って、そのサロンに行くなどしています。学生なので価格も重要で、美的感覚と価格のバランスで選んでいます。

山田水無歩さん(以下、山田):私もインスタで、「ハイトーンが得意」など美容師さんのプロフィールを見ながら選んでいます。

WWD:特定の決まったサロンではなくいろいろなサロンに行く?

山田:私はいろいろなお店に行きますね。

金森巧樹さん(以下、金森):僕はインスタのDMで、美容師さんとやりとりして決めることが多いです。でもブリーチを使用したリタッチは、違う人にやってもらうのが怖いから、同じサロンにしていますね。

長瀬唯さん(以下、長瀬):インスタで #色 #ブルー #ホワイトグレーとかハッシュタグを入れると、それが得意な美容師さんのアカウントが出てくるので、1年生の頃はそれを見ていろいろなサロンに行っていました。ですが、同じ美容師さんに継続的にやってもらう方が傷まないことが3年生の時に分かって、最近は同じサロンに通っています。

WWD:どうやってオーダーしている?

田口:憧れのインフルエンサーや韓国アイドルの画像などを見せて、「こういう髪色にしたい」とオーダーしています。

長瀬:普段はモデルさんの髪色とかよく見ているけれど、オーダーする時は見せないで、「赤にしたい」とか「ここだけ青にしたい」とか伝えながら、美容師さんと相談して決めることが多いですね。

WWD:サロンでは写真を見せるより、カラーチャートを見ながらやカウンセリングで決めるパターンが多い?

雲林院トップスタイリスト(以下、雲林院):インスタ上でバズっている色など、画像を見せてくれるケースが8割くらい。あとの2割は最初にイメージを伝えてもらって、ヘアカタログの写真と照らし合わせて決めることが多いです。

WWD:“Z世代はあえてトレンドを意識しない”というイメージがあるが、アイドルとか憧れている人のカラーは意識する?

田口:ファッションの情報はたくさん入ってくるので、影響を受けることはあるけれど、ヘアカラーでトレンドを意識することはないですね。自分で決めた色にしています。

雲林院:Z世代のお客さまで、流行りに合わせて色を変える方は少ないですね。オーダーされる色もバラバラなので、お客さま自身の流行りで変えているのかな、と思います。

高野涼香さん(以下、高野):私も自分の好きな色にしています。ただ高校生の時からカラーをしているのでダメージがすごくて……。インスタなどでツヤツヤの髪の投稿が多い美容師さんは、ダメージを抑えてくれそうな感じがするので、そういう方を選ぶようにしています。

WWD:色だけでなく、ダメージも気になる?

長瀬:メニューに“普通のブリーチ”と“ケアブリーチ”があると、少し料金が高くなっても、ケア効果が高く、ダメージを抑えられそうな方を選びます。

山田:私も気は遣っているけれど、ロングヘアでカラーを繰り返して傷んでいるので、限界を感じます。

金森:僕はこれから伸ばしたいので、結構気を遣っていますね。

WWD:Z世代もダメージを気にする方が多い?

雲林院:たしかに多くて、すごく「美意識が高い」と思います。ですがレングスも関係していて、ショートだとそこまで気にせず、ダメージよりやりたい色優先の方が多いですね。レングスが長いと、やはり毛先のダメージが気になるみたいです。

人と同じは好きじゃないので、
逆に流行りと言われる色は避ける

WWD:ヘアカラーを変えたくなるタイミングは?

高野:しばらく暗くしていたら、次は明るくしたくなります。かと言って、ずっとハイトーンでいることもないですね。だから余計に傷んでしまうんですけど……。ヘアカラーの色も人と同じは好きではないので、「その色流行っている」と言われると変えたくなるかも。

田口:友だちのカラーがかわいくて真似したくなる、というのはありますね。カラーリングした後は、インスタの投稿まではしなくても、ストーリーにはアップする。SNS上でもリアルでも、ヘアカラーを変えたら「かわいいね」と言ってもらうまでがワンセットです(笑)。

WWD:髪色に合わせて服のコーディネートは変える?

山田:そうですね。髪の色に合わせますね。

田口:私もヘアカラーに合わせて、着る服を変えています。髪色で、甘めなのかモードっぽいのか、雰囲気が変わりますし。ただ、髪色に合わせて買い替えるというより、持っている服の中で出番が増える服、着なくなる服が変わる感じだと思います。今まで金髪やピンクなどさまざまなヘアカラーにチャレンジしてきたのですが、3年生になり、就活のために黒髪にしています。これまで、アルバイトも髪色の縛りがないところを選んでいたので、久々の黒髪。モノトーンの服が好きで、髪色をポイントにすることが多かったので、全身真っ黒になってちょっと寂しいです。

WWD:内定が決まるまでの辛抱ですね(笑)。美容師は、お客さまから服のアドバイスを求められる?

雲林院:求められますね。カラーリング前に、髪色髪型も込みで、変えた後の雰囲気を伝えるようにしています。甘め、辛め、モードな感じなど、「似合う服の雰囲気が変わりますよ」と伝えて、「それでも大丈夫です」となればそれで進めます。そのカウンセリングを、私は大切にしています。お客さまが思い描くイメチェンのイメージと、実際の雰囲気をカウンセリングで擦り合わせないと、クロスを外して「あれ?」となるのが怖いので。

WWD:サロンカラーに求めるものは?

高野:私はカラーベースを変えるときと、ブリーチするときがサロンに行くとき。髪のためにもブリーチは絶対自分でしたくないですから。ベースが傷まなければ、カラーリングでの傷みは少ないのかな、と思っています。

田口:就活が終わったら、サロンでハイトーンに戻したいです。サロンに行くときは色を変えたいし、常にいろいろなスタイルを試してみたい、というのはありますね。

金森:施術に入る前にカウンセリングをちゃんとしてほしいので、その時間をしっかりとって大切にしてくれる美容室がいいですね。

雲林院:美意識が高い方はヘアカラーを楽しむ方が多いので、色を重ねるごとに髪のダメージが気になるケースも多くなります。仕上がりのイメージだけでなく、ダメージケアも含めてカウンセリングは重要ですね。

褪色過程も計算したカラー、
ロングヘアのダメージケアも

 長瀬さんと山田さんは、雲林院トップスタイリストによる、ヘアカラー剤「アルティスト」を使用したカラーリングを体験。その感想と仕上がりについて語ってもらった。

長瀬:今の気分が暖色系より寒色系だったので、薄めのブルーをオーダーしました。濃いブルーはやったことあったけれど、薄いブルーは初めてだったのですが、イメージ通りの仕上がりです!もともと黒の服が多く、ここ何年かは“髪色は差し色”というスタイル。派手な髪色にマッチするように、ディテールにちょっとひねりがあり、デザイン性が高い服や小物を選んでいます。

雲林院:長瀬さんのビフォーは、毛先に黒染めが入っていて、根元が伸び、中間がブリーチで抜けている状態。毛先をどうするか悩みましたが、長瀬さん自身がすごくおしゃれなので、あえてその毛先の黒を生かしました。彼女のように裾を黒にしたり、表面をブリーチして中を黒にしたりなど、これまでとは逆のパターンが少しずつきていますね。

山田:ハイトーンを継続したくて、たくさんのピンクの中から、明るめの薄いピンクにしてもらいました。以前もピンクにしたことはあったのですが、その時は原色に近いピンク。今回はそれとは違う強過ぎない大人っぽいピンクで、ベージュっぽい感じなので、服も合わせやすく、これまでにない新しい印象になったと思います。

雲林院:ピンクが出過ぎると浮いてしまうので、色の入り具合を見ながら、おしゃれに見えるように調整しました。「褪色時もきれいでいたい」というリクエストもあり、紫っぽいピンクに。細毛でロングヘアなのでダメージも気になると思いますが、「アルティスト」は、ダメージへの対応はもちろん、ペール~ビビット系まで幅広く今っぽい色を楽しめます。

多彩なバリエーションで
ニーズに応える「アルティスト」

 今回使用したのは、資生堂プロフェッショナル専用プレミアムヘアカラーブランド「アルティスト」。アジア人の髪のためのヘアカラー、何度でも繰り返し使えるヘアカラーとして、「WWDBEAUTY 2022ヘアサロン版ベストコスメ」のヘアカラー部門でも2年連続3位を受賞している。ベーシックからハイトーン、ビビッドカラーまで多彩なバリエーションをそろえ、あらゆるカラーリクエストに応えるのはもちろん、独自のテクノロジーでダメージにも対応。ダメージで乾燥しやすい髪の方、カラーリングを重ねて美しい髪を保ちにくくなったロングヘアの方に特におすすめできる。専用トリートメントと組み合わせることでさらに色持ちもアップし、理想的な髪色が続く。

※使用上の注意をよく読んで、正しくお使いください。ヘアカラーでかぶれたことのある方には絶対に使用しないでください。ご使用前には毎回必ず皮膚アレルギー試験(パッチテスト)をしてください。
※撮影は、コロナ感染予防対策を万全にして行いました。
TEXT:YOSHIE KAWAHARA
PHOTOS:YOHEI KICHIRAKU
問い合わせ先
資生堂プロフェッショナル
0120-785-466