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「コーチ」親会社、21年通期は黒字で着地 中国と北米市場がけん引

 「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」などを傘下に持つタペストリー(TAPESTRY)の2021年6月通期決算は、売上高が前期比15.8%増の57億4630万ドル(約6263億円)、営業損益は前年の5億5080万ドル(約600億円)の赤字から9億6800万ドル(約1055億円)の黒字に、純損益も同じく6億5210万ドル(約710億円)の赤字から8億3420万ドル(約909億円)の黒字となった。

 19年との比較では、売上高が4.6%減、営業損益は同18.9%増、純損益は同29.6%増となっている。

 ブランド別の売上高では、「コーチ」が前期比20.6%増の42億5310万ドル(約4635億円)、「ケイト・スペード ニューヨーク」は同5.2%増の12億1000万ドル(約1318億円)と増収だったものの、「スチュアート・ワイツマン」は同1.0%減の2億8320万ドル(約308億円)だった。ECの売り上げは、前年と比べて3ケタ増の16億ドル(約1744億円)と非常に好調だった。

 21年4〜6月期(第4四半期)で見ると、売上高は前年同期の2倍以上(同125.9%増)の16億1540万ドル(約1760億円)だった。地域別では中国本土が同60%増、北米は2.5倍以上(同165%増)と好調で、業績に大きく貢献したという。19年同期と比べても6.7%増とコロナ禍前を上回った。

 ジョアン・クレヴォイセラ(Joanne Crevoiserat)最高経営責任者(CEO)は、「素晴らしい業績を上げることができ、とてもうれしく思っている。21年度は当社にとって転機の年となった。環境が急激に変化する中でも、ブランドパワーと情熱的なチームのおかげで新たな顧客を獲得することに成功した。第4四半期においては、ECと中国市場というビジネスチャンスが大いにある2つの分野がけん引し、コロナ禍前の実績を上回った」と語った。同氏によれば、北米だけで約400万人の新規顧客を獲得しており、ミレニアル世代やZ世代などの若年層も多く含まれているという。

 同氏はまた、主力ブランドである「コーチ」について、ハンドバッグやレザーグッズの市場シェアを拡大するとともに、ライフスタイル的なアプローチをすることでメンズウエアを拡充したいと述べた。

 トッド・カーン(Todd Kahn)「コーチ」ブランドプレジデント兼CEOは、同ブランド単体で約250万人の新規顧客を獲得しており、そのおよそ半数がミレニアル世代とZ世代だと説明。「新規および既存顧客のいずれもが、以前よりも高価格帯の商品を、高頻度で購入している」と話した。

 スコット・ロー(Scott Roe)最高財務責任者は、22年度の展望について、売上高は16%前後の成長率で64億ドル(約6976億円)程度と過去最高を更新する見込みだと述べた。また、営業利益も15〜17%の成長を予想しているという。

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