ファッション

アトレが台北に海外1号店オープン 日本の駅ビルの運営ノウハウを移植

 アトレは10日、台湾・台北のトレンド発信エリアである信義地区に海外1号店「微風(ブリーズ)南山アトレ」を開業した。テナントの6割が日系企業で、特に「ビームス(BEAMS)」「オニツカタイガー(ONITUKA TIGER)」が人気を集めていた。

 台湾の大手ディベロッパー、長僑投資開發股份有限公司の大型複合施設「ブリーズ南山」の核テナントになる。店舗面積は約6000平方メートル。アトレと三井物産、長僑投資開發股份有限公司の3社が共同出資する微風艾妥列南山股份有限公司が管理・運営する。場所は台北のランドマークとして有名な超高層タワー「台北101」の隣接地で、近隣には百貨店やファッションビルなどが多数集まっている。

 微風艾妥列南山股份有限公司の伊藤浩平・総経理は早くも自信をのぞかせる。「観光客から近隣の企業で働くオフィスワーカー、居住者まで多種多様なお客さまが訪れる場所だ。日本の駅ビルとも共通する環境にあり、われわれの得意分野を生かせるだろう」。業種別では、雑貨39%、ファッション20%、食物販18%、レストラン20%、サービス2%で構成。2階のエントランスフロアに、雑貨と食物販を集め、老若男女問わずに集客する。

 ブリーズ南山全体のテナント数は208店舗で、アトレには51店舗が出店。そのうち17店舗が台湾初出店となった。モデルの梨花がトータルプロデュースする「メゾン ド リーファー(MAISON DE REEFUR)」の他、ストライプインターナショナルが展開するカジュアルブランド「アメリカンホリック(AMERICAN HOLIC)」も台湾初登場。ファッション以外では、サードウェーブコーヒーの代表格でコーヒー界のアップルともいわれる米カリフォルニア発の「ブルーボトルコーヒー(BLUE BOTTLE COFFEE)」がにぎわっていた。アサイーフルーツのパイオニア、フルッタフルッタが手がけるアサイーのアンテナショップも台湾初で話題になっている。

 「ビームス」は同じ信義地区の誠品生活信義店から移転拡大オープン。ユナイテッドアローズは、「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」と「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY & YOUTH UNITED ARROWS)」を複合したウィメンズの新業態で出店した。

 ブリーズ南山1階には、ブリーズが得意とするラグジュアリー・ブランドが多数出店しているものの、地下にはブリーズの食品スーパーも出店し、デイリー色がやや強い。一方のアトレも、日本国内で実績のある「高感度×デイリー」というリーシングで、台湾のややアッパー層向けに提案していくという。伊藤総経理は「ラグジュアリーに強いブリーズとデイリーに照準を合わせたアトレが一つになったことで、一人の生活者が両方を楽しめる。他に類を見ない施設になった」と胸を張る。

 アトレの初年度売上目標は非公表だが、ブリーズ南山全体では約70億台湾ドル(約245億円)を計画する。

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