ファッション

「バルマン」が旗艦店をミラノにオープン オリヴィエ・ルスタンの「頭の中をのぞく」ようなVR体験を提供

 「バルマン(BALMAIN)」は、オリヴィエ・ルスタン(Olivier Rousteing)=クリエイティブ・ディレクターが手掛けた初となる旗艦店をミラノのモンテナポレーネ(Via Montenapoleone)通りにオープンした。イタリアでは初の旗艦店で、ヨーロッパでは2店舗目となる。

 売り場面積約280平方メートルの2層の店舗のデザインは、ルスタンがパリの建築事務所ストゥデイオ AMV(STUDIO AMV)と協力して手掛けた。黒と白を基調にした店内ではウィメンズとアクセサリーを取り扱うが、特筆すべきは、ゲームルームがあってVR(仮想現実)体験ができるという点だ。

 「バルマン」は、オキュラス VR(OCULUS VR)の協力を得てヘッドセットを製作。それを着用すると、バロック調の城の部屋の中を歩いたり、城が燃え落ちてパリの教会の屋根の上に移動するなど、ルスタンのデザインのインスピレーション源をVRで旅し、まるでルスタンの「頭の中をのぞく」ような体験ができるという。この“My City of Lights”と題されたVR体験は、エンターテインメントとテクノロジーに焦点を当てた“Wonderlabs”戦略の一環で、数週間ミラノで披露した後は世界の各店舗でも体験可能になるという。

 ルスタンはこのVRについて、「過去を未来のために利用し、新しい方法でファッションを見せたかった。ぜひ店頭に足を運んで体験してみてほしい。このVRはシリーズものになっていて、毎回来るたびにストーリーが完成していくんだ」と語った。

 2017年4月に就任したマッシモ・ピオンビーニ(Massimo Piombini)最高経営責任者(CEO)は、今後の店舗展開について「何店舗もオープンするつもりはなく、必要な場所だけにオープンする。18年には5〜6店舗オープン予定だ」と語る。「バルマン」現在の直営店舗は世界12店舗。夏に香港に3店舗目を、10月にマイアミとラスベガスに、年内にパリと北京にそれぞれ2店舗目をオープンする。なお、17年はロサンゼルスに1店舗オープンした。

 ピオンビーニCEOによれば、「バルマン」の17年の売上高は13.2%増の1億5400万ユーロ(約203億円)で2ケタ成長しており、18年は35〜40%増を予想している。国別では、アメリカが最も売上高が高く、次にイタリアが続く。今後はバッグやシューズなどのアクセサリービジネスを強化し、18年末にはイタリア・フェレンツェ州のスカンディッチにアクセサリーに特化した工場を新設する予定だ。特にアクセサリーが人気なアジア市場を取り込むことができれば大きく飛躍できると見ている。

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