ユナイテッドアローズ「GLR」副店長が語る ママと働く売り場のリアル

キャリアインタビュー

2018/3/28 (WED) 12:00
小泉聡子「ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング」ルミネ新宿店副店長:洋服や雑貨の販売を2社で経験した後、2002年にユナイテッドアローズ入社。「ユナイテッドアローズ グリーンレーベル」船橋ららぽーと店を経て、07年に同アトレ上野店に異動。09年同店店長に就任。13年に同千葉オーロラモールジュンヌ店店長、17年4月に同ルミネ新宿店に異動し、10月から現職 PHOTO BY YUKIE MIYAZAKI

 小泉聡子・副店長は「ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング(UNITED ARROWS GREEN LABEL RELAXING 以下、GLR)」ルミネ新宿店で育児中の女性(以下、ママ)2人とアルバイト5人を含む26人のスタッフをまとめている。同店は「GLR」の中でも売上高が大きい有力店舗だ。入社以来、「GLR」一筋。ママと一緒に働く売り場での実情について聞いた。

WWD:まず簡単に仕事内容を教えてください。

小泉副店長(以下、小泉):基本的に日々の現場運営業務を任されています。接客はもちろん、バックルームを担当することもありますし、何でもやります。また、店長不在の時はその業務の代行やお客さまへの対応もするので、店のことはすべて共有してもらっています。

WWD:売り場でママが働くうえでまず配慮しなければならないのが、シフトだと思います。現在、2人のママはどのように働いていますか?

小泉:常に早番で平日16時半までの人と17時半までの人がいます。“平日の朝はママが守る”という感じになっています。

WWD:シフトはまずママ優先ですか?

小泉:そうですね。シフトは店長が作るのですが、私も千葉店店長時代は基本的に「どう生活したいか」「どういうリズムがいいか」を聞いたうえで、なるべく優先するようにしていました。育児というのは、本人でしか分からない大変さや苦労があると思います。今の店長もそこは配慮していると思います。

WWD:そうするとママ以外のスタッフが土日に休めなかったりして、不満は生まれませんか?

小泉:基本的にはシフトを組む時点で別枠というか、週末は(ママは)いない前提でシフトを回せるようにしていて、他のスタッフも週末は最低何人必要だということを理解しています。その中で、休みの希望日が重なってしまうときもありますが、お客さまに対応できなくなってしまうので、相談して代わりにどこかで休めるようにやり取りしています。私自身も、子どもはいませんが、夫婦で過ごす時間を増やしたいと事前に伝えていて、なるべく日曜は休むようにしています。

WWD:異動してきてもうすぐ1年ですが、優先したいものを持ち寄りながら、お互いを尊重するというムードはもともとできていましたか?

小泉:自分が勇気をもって伝えることで、みんなも言いやすくなるかなというのは感じました。自分の希望を言っていいものなのかと思ったりもしましたが、例えば店長になれば、やりやすいようにシフトも作れて、もうちょっと自分のことも優先できるかもと考えて、頑張ってきたところもあります。そうしたかつての自分の思いも大事にしたかったので、今の店長にも上司にも、それをしっかり伝えたうえで異動してきています。

WWD:4月からもう1人ママが増えると聞きましたが、シフト組みなどが難しくなることはありませんか?

小泉:実際3人になると他のスタッフたちの早番がなくなってしまう可能性があります。私の世代は周りに子どもがいるのである程度想像できるのですが、20代前半の若い子たちに母親であることの大変さを理解させるのは結構難しかったりします。彼らの間に入ることがたくさんあるので、ママさんたちとは他愛もない話を休憩時とかにたくさんして、その大変さなどを若い子たちに伝達したりしています。ママさんたちにおいても、働くことにおいての意識レベルやモチベーションは各々違っていて、どう働きたいかというのはやはり本人に聞くようにしています。目標を決める時には仕事の場が自身にとってどんな場で、どういう風に過ごしていきたいかは聞き出したいなと思います。

WWD:職場にママがいることによってメリットはあると思いますか?

小泉:「GLR」はキッズもあるので、ママさんがいるとまずお客さまとリアルなお子さん事情が共有できます。また、ママさん世代が来店された時の安心感というのもメリットだと思います。「私の世代も着ていいんだ」と感じてもらえることもあると思います。一方、内側から見ると働き方の部分で「ママでも働けるんだ」と見せられるところがあります。私自身も実際入社したときにママさんがいた状況で、こういう風にお洋服に携わってキラキラできるというのはいいなと思いましたし、目指せたらいいなと思いました。お子さんがいたら働けなくなっちゃうではなくて、やりたかった仕事を継続してできるというところはステキなことだと思うので、そういう背中を見られていると思います。特に中途採用の人たちが、意外と福利厚生を見て入社してくるというのはすごく感じていて、20代前半より半ばあたりの人に響くようです。

READ MORE 1 / 1 マネジメントで心掛けていること

WWD:マネジメントをしていて、ママに限らず難しいなと思うことや心掛けていることは何かありますか?

小泉:目標を立てるにあたっては、必ずまず自分で決めさせるようにしています。小さなことでもいいので。半年に1回聞く機会があり、店長も携わるのですが、ウィメンズスタッフは私が任せてもらっている部分もあるので、聞く機会があります。会社からある程度求められるものはあるのですが、まずは小さいことでも何でもいいから自分で考えさせて、やってみたいというところを大事にしてあげたいなと思っています。やはり自分で決めたことが一番頑張れますから。それを引き出し、まずは一旦承認するように心掛けています。

WWD:研修などでマネジメントのノウハウを学ぶ機会はありますか?それとも先輩たちからノウハウを引き継いできたのでしょうか?

小泉:「GLR」の場合、年2回店長会議があり、そこに必ず研修が設けられています。私も店長時代に研修を受けました。

WWD:実際役に立っていますか?

小泉:そうですね。こういうワードがあったなとか、一旦こういう風にしてみるとかもあったなというような気付きがありましたね。あとは自分がその立場だったらとかいうのは、その立場には決してなれないですけど、頑張って考えたいとは思っていますね。自分の20代と今の20代は違うけれども、例えば今のハタチはこうなのかなとおおらかな気持ちになって一旦聞いて対応するように心掛けています。新宿店は特にスタッフが多いので、全員と挨拶すら交わせないこともあります。ですからすれ違った時でも一言声掛けたり、挨拶の後の一言コメントとか、なるべく顔色を見るようにしています。女性に対しては特に無理してないかとか、体調はどうかとか。私自身はこれまですごく元気に働いてきましたが、心疲れしていたスタッフもいましたので、気に掛ける意識は常に持ちたいと思っています。

WWD:仕事の一番のやりがいは?

小泉:販売職は本当に一期一会で、自分にはないような考えや悩みなどを話してもらえるなど、毎日違っていて、勉強になることが多いです。洋服の仕事に携わっていて思うのが、知識が追い付かないのが逆に楽しいというか、ゴールがないから大変ですが、ずっと学べるというか、そういうところが楽しいと思います。お客さまとの関わりでは、この洋服でこれだけ喜んでもらえたとか、正直何もできなかったとこちらが思っていても「ありがとう」と言ってもらえたりと、日々泣きそうになったりすることも多いです。ちょっとしたお客さまの笑顔に携われることが幸せですね。スタッフ含め笑っていて欲しいと思います。自分も笑っていたいので。

WWD:今後も接客のお仕事をやっていきたいですか?

小泉:そうですね。しっかり現場は見たいです。後輩には私が苦労してきたこと、楽しかったところはたくさん伝えたいと考えていますが、その場合も、現場でスタッフと一緒に働きながら、伝えていくのがリアルなので。お客さまにとって、私は年齢が高めのスタッフなのですが、売り場に立つことを大事にしていきたいです。

WWD:最後に「GLR」の魅力を教えてください。

小泉:家族で世代を超えて愛用できるブランドだと思います。実際、お客さまでもご家族で着てくださっている方もいますので。そして私自身、自分がお母さんやおばあちゃんになって、子どもや孫に「このブランドで働いていたんだよ」と言うのが、夢なんです。みんなで買い物できて楽しめるお店だと思います。

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