「映像で世の中をよくしたい」 25歳の映像作家・山田健人が初公開の作業部屋で語る

インタビュー

2018/1/27 (SAT) 11:00
山田健人:1992年生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。同大学 大学院メディアデザイン研究科中退。高校、大学と7年間(大学ではスタッフとして)アメリカンフットボール部に在籍。高校3年生の頃から映像作品の制作を始める。現在はフリーの映像作家としてだけでなく、yahyelのVJとしても活動中 PHOTOS BY TAKUYA NAGATA

 Suchmos、KANDYTOWN、yahyelといった注目の若手をはじめ、宇多田ヒカルや嵐、GLAYなど大物ミュージシャンまで数多くのMVを手掛ける映像作家の山田健人。2015年から本格的に映像の仕事を始め、今では映像業界でも注目の存在となっている。「かっこいい作品を作るのは当たり前。その上でどういった影響を与えられるかが大切」と語る彼の映像制作にかける想いを、渋谷にある自宅兼作業部屋で聞いた。

WWD:映像作家を始めて3年目ですでに業界を超えて注目される存在となってきたが、これまでを振り返ってみてどうだった?

山田健人(以下、山田):1年目はまだ映像の仕事を始めたばかりだったので、同世代で仲がよかったSuchmosやKANDYTOWN、yahyelとの仕事が中心で、「東京のインディーズシーンで映像をやっているといえば山田だよね」っていうところに持っていければいいかなと思っていました。フリーの映像作家としてやっていく上で不安はありましたが、Suchmosとの出会いは大きく、彼らがどう思っているか分かりませんが、当時は特に根拠もなかったけど「俺ら最強」っていう自信だけはありましたね。2年目から他のアーティストとの仕事も増えてきて、ようやく自信を持って「映像やってます」って言えるようになってきました。

WWD:昨年は宇多田ヒカルをはじめ、GLAY、嵐、THE YELLOW MONKEYなど、メジャーなアーティストとも仕事をするようになったが?

山田:ありがたいことにさまざまなジャンルのアーティストと仕事をさせてもらい、常に何かしらの作品に関わりながら、もの作りについて考え続ける1年でした。それと同時に、「なぜ映像なのか」を考える1年でもあり、自分の映像に対する意識も変わりました。

WWD:具体的にはどう変わった?

山田:正直、映像制作を始めた時は、いい作品を作ってそれで食べていければいいやって思っていたんですが、今は「いい作品を作るのは当たり前で、自分が作った映像を通して世の中をよくしたい」と思うようになりましたね。そのためにも、まずは僕がどういったことを考えて映像を作っているのか、それを多くの人に知ってもらうことが大切だと思い、昨年からはいろいろなメディアの取材を受けるようになりました。そこで自分の考えを話すことで、少しでも僕が作っている作品に興味を持ってもらえればうれしいです。

WWD:映像を通してどう世の中をよくしていきたい?

山田:僕の作品を通して、“マス”と“コア”を一つにできればと考えていて、それはメジャーなアーティストともインディーズのアーティストとも仕事をやらせてもらっている僕だからこそできることだと思っています。例えばGLAYやTHE YELLOW MONKEYのファンが、僕を通してSuchmosやyahyelを知ることもありますよね。そんなふうに映像を通してさまざまな世代や価値観を持った人がつながっていく――それが新たなカルチャーを作っていくことになるし、多くの人が映像にもっと興味を持ってくれるようになると思います。ゆくゆくはミュージシャンや作家みたいに、「山田健人が新しい映像を作った」ということが話題になるような、そんな存在になりたいです。

READ MORE 1 / 1 ガラケーに変えたのは“SNSの時間がもったいない”から

WWD:映像を作る上で意識していることは?

山田:昨年は何十人というスタッフが関わる仕事も多くさせてもらい、あらためて映像制作もチームプレイだということを意識しました。僕がそこで大事にしているのは、フェアであるかどうか。現場では僕が一番年下になるこことも多く、年上のスタッフから多くのことを学ばせてもらっているのに対し、僕もそのスタッフたちに何か返せているか、毎回考えています。少し偉そうかもしれませんが、それがフェアであることだと思うので。だからこそ、スタッフとはたくさんコミュニケーションをとり、僕の考えや仕事ぶりから何か持ち帰ってほしい。そのためにもまずは人として尊敬される存在にならないといけないし、真面目に努力しなければいけないなと思っています。

WWD: 2020年の東京オリンピックは意識している?

山田:そこまで強くオリンピックに関わりたいとは思っていなくて、まぁ関われたらいいですけどね。でも2020年って間違いなく日本が注目される年になるので、その時に日本でイケてる映像作家でありたいし、あと2年でその年になるっていうのは意識しています。そこでかっこいいことしていたら、世界で仕事できる可能性も広がっていくと思うので。

WWD:昨年スマホからガラケーに戻したのはどういった理由で?

山田:あれは勢いで変えたところもあったんですが(笑)。今ってフェイスブックやインスタグラムの“いいね”みたいに意志表示が形式化されている時代で、そんなSNSにどこまで価値があるのかなって考えてたんです。僕も以前は必要がなくてもいつもスマホをいじっていたんですが、その時間がもったいないなって思い、必要な時だけアクセスすればいいやって考え方が変わりました。もともと本が好きなので、スマホをいじっていた時間は本を読む時間にあてています。今のところ、地図アプリ以外は特に不便には感じていないです。

WWD:最後に今年の活動いついては?

山田:今年中には自分の作品としてショートムービーを作る予定です。何年後になるか分かりませんが、早いうちに映画を作りたいと思っていて、そのためにもいろいろと経験を積んでいく1年にしたいです。

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