ファッション
連載 ミラノ・コレクション

「ドルガバ」に水曜日のカンパネラのコムアイ登場 怒涛の若者パワー

 2017-18年秋冬ミラノ・コレクション後半のダイジェストをお届けします。レポートは藪野記者とともにいくつか別にあげたので、主にオフショット的なものをセレクトします。

 後半、一番驚かされたのは「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」です。メンズに続いて、世界中のミレニアルズ・セレブリティーがランウエイを歩いたのですが、ウィメンズで驚かされたのはその数!!見ていて、途中で目が点になるほど次から次へと登場し、最後の大集合ではランウエイ上に全員乗れるか乗れないか、ギリギリ!!

 日本からは水曜日のカンパネラのコムアイさんが登場。堂々たるウォーキングでした。弊社のミレニアルズに薦められてYouTubeで「桃太郎」とか「マリー・アントワネット」を楽しんでいたので(彼女の歌は“楽しむ”という表現が似合うかと)、「ドルチェ&ガッバーナ」のキャスティングに納得。他国は知らない人が多いけど、同じようにアップカミングな存在感なのでしょう。

 フィナーレではピンクシャンパンが配られ、そのまま乾杯に突入。その様は何と言うか、若さとエネルギーの固まりでした。

 会場外では、彼らのファンが出待ちをしており、度々歓喜の悲鳴があがり、これもまたすごいパワー。ビジネス的に見て、ミレニアルズ強化はラグジュアリー・ブランドの共通課題ですが、ここまで徹底するのはすごい。従来のファッションショーとは全然違う、エネルギーを体感しました。

 日本のミレニアルズ世代のモデルの萬波ユカちゃんもミラノで頑張っていました。「アニオナ(AGNONA)」のランウエイを歩いていたので、一言声をかけたくてショー後のバックステージに行くとこの笑顔。ランウエイではラグジュアリーなカシミヤを着こなしクールな表情だったけど、裏ではいつもの元気な萬波ちゃん。こうやって海外で再会すると嬉しくて、3秒で元気をもらいます。いったんは看護師の道に進みつつもモデルを目指し上京し、今はこうやって世界で活躍する彼女。パリも頑張れ!!

 「フィロソフィ ディ ロレンツォ セラフィニ(PHILOSOPHY DI LORENZO SERAFINI)」で人だかりができていたので、のぞくと小嶋陽菜さんがフラッシュを浴びていました。こじはるさんは、色々な言語で次々声をかけられる中、実に堂々としていて日本を代表するミレニアルズ・セレブリティーここにあり、という貫禄でした。レーシーな「フィロソフィ ディ ロレンツォ セラフィニ」が本当に似合っている!ごついアウターを合わせているところがいいですね。

 ところで、「ディースクエアード(DSQUARED2)」は、メンズ・コレクションの時にウィメンズも併せて見せる発表方法に変えたため、ウィメンズのファッション・ウィーク期間中にショーはナシ。その替わり、という訳でもないのですが、今季は「ディースクエアード」本社の下にオープンしたばかりのジムを取材しました。広いワンフロアを改装して作ったジムは本格的で、誰でも会員になれます。この真っ黒のマシンはイタリア製「テクノジム」のブラックライン。とても重いからどこの建物でも入れられる訳ではない、超スペシャルなマシンだとか。

 パーソナルトレーニングはもちろん、高級ホテル並みのサウナも完備。誰でも会員になれるそうですが、あまりだらしない体ではここでは恥ずかしそう。バーベルの一番軽いモノでも3分と持ち上げられていられない私はできればこちらを希望します♡別のフロアにはフランスの高級エステ「ビオロジック ルシェルシュ」も入っています。

 ファッションブランドがここまで本格的にヘルス&ビューティーに取り組むのは珍しいですよね。年齢を重ねたデザイナーのディーン&ダンが、自分たちのためにも“健康”に投資し、ファッションのひとつとして提案する。とても自然だし、時流に合っているライフスタイルビジネスだと思います。ちなみに、この取材時に、ディーン&ダンはミラノにいませんでした。1年前だったら、メンズとウィメンズに合わせて4回のコレクション制作に加えてプレコレクションも手掛けていた彼らですが、コレクションの発表方法を変えることで時間の使い方も変わっているようです。忙し過ぎるファッションデザイナーたちが多い中、意識的に、意志を持って自分たちのライフスタイルのサイクルを変えていることに共感します。スパの担当者の肌艶の輝きをご覧ください!

 最後におまけショットで「WWDジャパン」チームのドライバー、アントニオの新しい家族、雄ネコのレオをご紹介。

 レオの由来は、レオナルド・ダヴィンチ(Leonardo da Vinci)だとか。さすがイタリア(笑)。経済は相変わらずだけど、いつも冗談言って笑っているようなイタリアの人たちがとっても好きです。

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