1. ロシアで見つけたウズベキスタン × 韓国なデザイナー

ロシアで見つけたウズベキスタン × 韓国なデザイナー

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2016/12/25 (SUN) 01:00
2017年春夏コレクション

 ウズベキスタン生まれで、韓国にルーツを持つジェニア・キムによるブランド「ジェイ キム(J.KIM)」が面白い。ウズベキスタンや韓国の民族衣装をインスピレーション源にしながら、意表を突いた組み合わせでモダンに表現している。2017年春夏は、「ウズベキスタンでの思い出の断片を集め現代的に解釈した」とジェニア・キム。カーニバル、生き生きとした人々、農場、綿花畑、民族衣装、伝統的な踊りなどウズベキスタンならではの文化に、ルーツである韓国の要素をドッキングした。韓国風のジャケットドレスや、ウズベキスタンの民族衣装パランジャのようなタッセル付きのクロップドトップスなどが並ぶ。凝った刺しゅうや装飾を施しているが、価格は卸ベースで60~270ユーロ(約7100~3万2000円)と手に取りやすいのも魅力だ。

WWDジャパン(以下、 WWD):ファッションに目覚めたのはいつ?

ジェニア・キム(以下、キム):英語が話せず、知り合いもいなかったけれど、撮影で訪れたニューヨークがきっかけ。ウズベキスタン人のメンタリティがベースにあるから、常に野心的なビジョンを持っているわ。

WWD:ブランドを設立したとき、ロシアのファッションシーンはどんな様子だった?

ジェニア:当時はファッション業界で何が起きていたのか、正直全く知らなかったの。でもモスクワのファッション業界には、誰もが憧れ、ハイファッションに身を包んでは、ハイソなライフスタイルを夢見ていた。活気に満ちていたわ。今は一段落して、落ち着きを取り戻したけれどね。

WWD:デザインコンセプトやフィロソフィーは?

ジェニア:韓国の民族衣装やウズベキスタンのカルチャーなど、ファッションピープルたちが、普段気に留めないようなことを伝えていきたい。ステレオタイプなウズベキスタン人のイメージを変えることが私の使命。今でも「ウズベキスタン人=教養がない、重労働しかできない」といった概念を持つモスクワ人が多いのよ。でも本当のウズベキスタンは美しさやエネルギー、思いやりに溢れた国。ウズベキスタンのカルチャーから生まれたコレクションを、世界中の人たちに着てもらえたら嬉しいわ。

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WWD:どのようにコレクションを制作しているか。

ジェニア:テーマには心から本当に好きと思えるものを選んでいるわ。自分の記憶と強い結びつきのある場所やアート作品、世界各国の伝統工芸からインスピレーションを得ることもある。

WWD:アジアを感じさせるようなディテールや装飾が印象的だが。

ジェニア:アジアは私のルーツなので、大事な要素として捉えているわ。ウズベキスタンで生まれ育ったのにアジア人扱いされることがほとんど。ロシアの大学でも唯一のアジア人だったわ。でもロシア人が知らないアジアのストーリーや伝統を伝えることができた。そのことは誇りに思っている。叔母がデザイナーだったから、小さい頃から服作りを身近に感じていた。キラキラ輝く傘やチョウの羽、ビーズをあしらったシンデレラのドレスなど、どれも美しく私を魅了したの。ディテールやエンブロイダリーの細部までこだわるのは、数学者だった祖母の影響。きらびやかな装飾も好きだけど、配置の正確さやキレイさにもこだわりたい。

WWD:今後の展望は?

ジェニア:前回ウズベキスタンで集めたアイデアがまだ沢山残っているから、それらを発展させたい。全てのアイデアを一つのコレクションに落とし込むのは、やっぱり不可能ね。すぐには実現しないかもしれないけれど、流れに逆らわず、自分の思うように行動したいわ。今後はどうなるかわからないけど、インスピレーションがある限り、前進し続けたい。

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