ファッション

G6に自主編集売り場、ディレクションは笠原安代と佐々木康裕

 大丸松坂屋百貨店は4月20日オープンするギンザ・シックスの2階に、50代をターゲットにした自主編集売り場「シジェーム ギンザ(SIXIEME GINZA)」をオープンする。5階までの吹き抜けを見上げる絶好のロケーションで、売り場面積は約500平方メートル。内装イメージは、ギンザ・シックスの内装を手掛けるグエナエル・二コラが担当し、松坂屋にとってシンボリックな商標「いとう丸」からインスピレーションを得たデザインになる。トータルディレクションは、元アクアガールのブランド・ディレクター笠原安代と、元トゥモローランドのクリエイティブ・ディレクターで「エルムタージュ」を手掛ける佐々木康裕が行う。

 店舗名のシジェームはフランス語で「第六、第六の」という意味。銀座6丁目に開業する「ギンザ・シックス」に掛けた。コンセプトは「東京エッセンシャルスタイル」。本物、上質、一流であることをベースに国内外からセレクトしたシューズ、バッグ、ジュエリー、帽子、巻物、ウエアなどが並ぶ。中でもシューズが約4割と最も比重が高い。笠原ディレクターはその理由を「松坂屋銀座店が日本で初めて土足解禁にした百貨店だから」と説明する。「オトナのリアルに、ギンザ・シックスの他店舗に足りていない、プラスαの要素を提案できる店にする」と続ける。
ユニークな点は、“緊張度”で売り場を構成するところだ。「洋服は社会と自分を隔てるもので、役割がある。若い頃は、自己表現としての洋服も許されるが、年齢を重ねると相手を思いやる服に変わってくる。コーディネートを選ぶときに、何で選んでいるかを突き詰めて考えると、“緊張度”であると気付いた」と笠原ディレクター。もっとも、緊張度を最も反映すると考えるシューズを核に売り場を構成する。また、「脳が感じる心の緊張具合いとして香りも重視し、シーンに合った香りも提案する」と佐々木ディレクター。

 会食やレセプションの場にふさわしい大人の「ドレスアップ」、ショッピング、観劇、映画などの大人の日常スタイルとして「デイリー タウン」、開放感と機能性、実用性を備えた大人のトラベルやリゾートスタイルとして「トラベル アクティブ」、くつろぎスタイルとして「コージー リラックス」に分類し提案する。例えば、「ドレスアップ」エリアには「ジャンヴィト ロッシ」のレースのパンプスや「アクアズーラ」のハイヒールサンダル、「デイリー タウン」には、「プロエンザ スクーラー」のミュールや「ロバート クレジュリー」のメンズライクなシューズ、「トラベル アクティブ」では「ピエール アルディ」のスニーカーや「アルヴァロ」の繊細なトングサンダルなどが並ぶ。価格帯で区切るのではなく、スタイルで分類する。加えて、ステーショナリーやコスメ、アクセサリーをそろえる「ギフト」と「プロモーション」のエリアを用意する。「私たちも50代。百貨店で育った50代の女性に向けて新しい提案をしたい」。

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