ファッション

「アツシ ナカシマ」2016-17年秋冬ミラノ・コレクション

REPORT

日欧で培ったセンスや技術を球体に込めたミラノデビュー

中島篤の「アツシ ナカシマ(ATSUSHI NAKASHIMA)」が第2回「DHLエクスポーテッド(DHL EXPORTED)」を受賞し、ミラノで初のファッションショーを披露した。ミラノ・コレクションの公式スケジュールではあったが、直前の「ヴェルサーチ(VERSACE)」のショー会場から離れた場所でショーを行ったことで、移動するプレス関係者を待ち、予定時間より1時間遅れの午後9時半に幕を開けた。

 コレクションテーマは「ハーモナイゼーション」。中島デザイナーが過去に7年間「ジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER)」のアシスタント・デザイナーとして養った欧米ならではの色使いやカッティングと、日本の素材や技術を融合。その2つのハーモニーを丸や球体に見立て、コレクションを構築。黒をベースに赤、青、黄色、緑などのビビッドカラーを加え、色のコントラストで力強いコレクションを見せた。

 今回ミラノでのショーに挑むため、初めて3Dプリンターを使ったシューズとバングルを提案。まるで、丸いボールに手足を入れているようなユニークな形で、コーディネートのアクセントになった。ドレスやスカートに使ったカラフルな球体のグラフィックは、丸いボールの写真をデジタルプリントしたもの。生地は東レの人工皮革「ウルトラスエード」を採用したなど、全ての素材を日本製にこだわった。

 また来シーズンもDHLの支援を受けてミラノでコレクションを発表する予定だ。

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