ファッション

「アディダス オリジナルス バイ ホワイトマウンテニアリング」2016-17年秋冬ピッティ・メンズ・コレクション

REPORT

第89回ピッティ・イマージネ・ウオモが1月12日、伊フィレンツェで開幕した。3日目の1月14日、「アディダス オリジナルス バイ ホワイトマウンテニアリング(ADIDAS ORIGINALS BY WHITE MOUNTAINEERING)」が2016-17年秋冬コレクションを発表。同ラインは「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」らと同様に、アディダス社の中でファッション・カテゴリーに位置づけられる。相澤陽介デザイナーにとっては、自身のブランドを披露した2年前の13-14年秋冬に続く、2度目のピッティ参戦となった。

コレクションには、互いの親和性を感じさせるアクティブウエアに、3本ラインやトライアングルといったブランドのアイコンを象徴的に盛り込んだ。控えめながら目を引くカラーブロックを施したり、インナーの裾のチラ見せやラップスカートといったレイヤードを同トーンでまとめたり。レギンスやショーツといったスポーティーなアイテムを差し込みながらも、ベースはあくまでリアルクローズだ。スポーツ然としたアイテムばかりではなく、三本線をV字にアレンジしたニットや、M-65やモッズコートといった「今すぐ着たい」と思わせるアウター群も豊富。シューズは、カニエ・ウエスト(Kanye West)とのコラボでも用いられた“プライムニット”のアッパーを採用し、モードなブラックに落とし込んでいる。

スポーツ・アウトドアのギアとファッション性を掛け合わせ、タウンユースに落とし込んだ“アスレジャー”は近年注目されているスタイルの一つ。長くその深掘りを続けてきた相澤デザイナーは、素材やテイストの掛け合わせでひねりを加え、リアルなファッションへの着地を模索してきた。「日常のファッションが機能的であることはカッコいいし、今後も特化していきたい。今季は黒を中心に組み立てた。アディダスが持つ膨大な量のアーカイブと高機能素材を選ぶ中で、過去の掘り出しではなく、いかに今のファッションにまとめられるかを考えた」と相澤デザイナー。こだわったトライアングルのアイコンは、三角形のネオン管がモデルの周りを変幻自在に動くユニークな演出にも強調され、来場者たちはしきりにスマホでその様子を撮影していた。

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